趣味はフライフィッシング

　丹沢ホームの2日目は1日目に切り上げた森の家の吊り橋からスタート。午前中いっぱいでえん堤まで釣りあがる予定だ。7時にホームで朝食をいただいて7時半に駐車場に下りてみるとまだ駐車している車はなかった。気温はすでに10℃近くあって寒くはない。





　前日の最後に結んでいた#16のフライをそのままキャストする。リーダー、ティペットの全長は15ft＋αといったところだった。瀬を中心にナチュラルドリフトをさせるというよりも細かいポイントを正確に探っていく釣りになるので長すぎるリーダーは使いづらい。特に落ち葉の流れるすきを縫ってフライを落とすようなときはどうしたってドリフトよりもコントロール優先になる。





　吊り橋直下とその上流、前日のラストフィッシュを上げた段々で小ぶりのイワナをヒットしたあと、落ち込みからの流れがいったん開いてたまるところでヒット。





　今度はまずまずのイワナだった。開始そうそうにイワナの連続ヒットで今日もいいんじゃないかと気分も盛り上がる。

　このポイントはドリフトする距離はごくわずかだしドラグがかかるような手前側の流れもない。それよりもフライをピンポイントに落とすコントロール性が大事でティペットはあまり長すぎないほうが使いやすい。ただ、渓流にはこういう細かいポイントもあれば長い瀬もある。その都度ティペットの長さを調整する、というわけにはいかないのでその川の規模、形状によって最大公約数的にリーダーティペットの長さを決めるということになる。
　今回は2日間とも大場所というポイントはほとんどなくて、細かいポイントをねらっていく釣りが主体だったから、リーダーティペットの長さはロングティペットというほどではない15ft強でちょうどよし、だった。





　護岸際のいちばん下、落ち葉の堆積の前に着いていたイワナがかすかに水面を盛り上げるようにしてフライを吸い込んだ。



　

　紫色のパーマークがかすかに残って朱点とのバランスが美しいイワナだった。この川のイワナは濃い目の体色の個体が多いように感じていて光の加減もあるのだろうがこのように明るい色の個体はめずらしい。





　今度は瀬脇のたるみ、ごく浅いところでフライがスッと消えた。





　こういうところに意外といいのがいる・・・こともある。まさにそんな感じで強い引きにちょっと驚かされた。2日間を通じて最大のイワナでよく太っていて一瞬ロッドをのされるような走り方をして見せてくれた。このイワナも体色はやや明るめだ。スタートから約1時間半、ここまでで6匹をキャッチ、すべてイワナだった。





　小さな落ち込みからの流れがすぐに石にぶつかる、その前が少し深くなっていていかにもなポイント。





　いるならイワナだろうと思ったが、ドルフィンライズでフライをくわえたのはヤマメだった。体側が濃いピンクに彩られてきれいな魚だ。





　この辺りは谷が深く川まではあまり陽が差すことがないがこの日も頭上は青空だった。




　
　ここはヤマメっぽいな、とストレートな瀬をロングキャストでねらった。





　ねらい通りのヤマメ。これもピンクに染まっていて、しばらく見ほれる美しさだった。





　同じ流れの左側のたるみ、いちおう探っておくかと投じたフライに出た。





　今度は体色の濃い、野性味たっぷりのイワナ。このタイプは白点が大きくてはっきりしている。





　ふたつの落ち込みが並ぶ右の流れと左奥からの流れの合流点、すこし水深のあるところにいた。





　この日はじめてのニジマス。こういうけっこう強い流れに定位していられるのはやっぱりニジマス、引きも強かった。





　終点のえん堤が近づいてきた。長い瀬の手前にいた魚には走られてしまった。わらわらと逃げていく数匹の魚を眺めながら瀬の頭ちかくをロングキャストで攻める。





　ちょうど開き始めの流心でドルフィンライズ、ヤマメらしい流れでヤマメらしいヒット。





　2段えん堤の下の段、左脇のほとんど流れのないたまりに落ち葉を避けながらしばらくフライを置いておく。なんどか落ち葉を引っ掛けては打ち直し、フライをよーく見せるように浮かべておくと痺れを切らせたように水面から消えた。




　
　これもまた濃い体色だが、茶色い地色と濃紺のパーマーク、白点と朱点が複雑に絡み合った独特の模様は見ていて飽きない。





　いよいよラストポイントとなるえん堤、左の岩盤に沿って魚がたまっていた。サイトで食わせたり、ブラインドで誘い出したり最後までたっぷりと楽しませてもらった。













　尺を越えていそうな大物がいたのだがこいつは何度かフライに関心をみせたものの食わせることはできなかった。それでもここだけで5匹のイワナとヤマメをキャッチ、2日間の釣りの締めくくりとしては上々で気持ちよく渓を後にすることができた。2日目の釣果はイワナ✕13、ヤマメ✕5、ニジマス✕2でちょうど20匹だった。












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