2024年01月21日
ユスリカシャックⅡ

年が明けて10日ほどたったころから、持病?の腰痛がひどくなってきた。最初のぎっくり腰はもう20年も前のはなしだが、それから半年に1回くらい痛みに襲われるようになり、年とともにその間隔がどんどん短くなってきている。
昨年の後半からは間隔を空けて痛みが来るというより“のべつ痛い”に変わり今はのべつひどく痛い。
発症した当時、近くの総合病院を受診したが、「ぎっくり腰は治らない、有効な治療法はない」と言われて以来、病院にも行かずにいたがさすがにこのままじゃちょっと、とカミさんが通っている近くの整形外科クリニックに行ってみた。
診断の結果は予測どおりで背骨の間の軟骨が薄くなっているところがあるのと背骨の若干の変形。根本的な治療法はなくてとりあえず痛み止めの投薬と固くなっている腰回りをほぐすリハビリ治療の指導を受けた。
まあこれですぐによくなるということではないのだろうが、なんとか解禁までには釣りに行けるくらいには回復してほしい。
そんな状態でいまだに初釣りにもいけず、毎日くすぶっている。仕方がないのでタイイングでも、とデスクに向かうのだが、これもけっこう腰にくるので1日に2~3本も巻くのがせいぜいだ。
前回の投稿で巻いたユスリカシャックのエクステンドボディバージョン。
半透明で光を透過するシャックとなるとコアにフックを持たないエクステンドボディタイプのフライが有効だろうとだれもが思う。各種ファイバーをねじったりモノフィラに縞模様をつけたりしたエクステンドボディらしきものはこれまで試してみたが、この手のフライはこれまであまりいい成果を出したことがない。
だがスタンダードにシャンクにレジンをコーティングするだけでもシャックっぽく見えるやり方を見つけたのでこれを応用すればそれらしいエクステンドボディになるんじゃないかと思いついた。
エクステンドボディの部分は手芸糸をほぐして開いたフィルムをミシン針に巻き付けてからスレッドでリビングしレジンで固めている。
前にメイフライのエクステンドボディを巻いたときにやっていたやり方だが、その時はドライフライとして作ったのでレジンはできるだけ薄く塗って浮力に影響が出ないようにしていた。しかし、それだと耐久性に問題があって1匹かけただけで壊れてしまうくらいで、ここぞというとき以外は出番がないフライだった。
今回はシャックなので浮かせるものじゃないからレジンは厚くコーティングして耐久性も確保できるのではないかと目論んだ。シャンクの存在を隠す必要はないのでクリアのレジンをコーティングした上から黒のレジンで表面を汚すだけで白はまぜていない。
完成したフライはなかなかいい感じに仕上がった。光の当て方で印象が大きく変わってしまうが、実際に水中でどう見えるかなんてのは想像の範囲でしかないから使ってみなければわからない。
問題は魚が釣れたとしてフライを外す時だ。ボディをフォーセップではさんだらまず間違いなく壊れてしまうだろう。うまくゲープの部分をつまむか、フォーセップではなくて針外しを使ったほうがいいかもしれない。ま、釣れたらの話だが。
出来栄えはまずまずだったが、エクステンドボディを作るのがけっこうめんどうなのと安定して同じものを作れるようになるまで数をこなす必要がありそうだ。そうはいってもすぐに腰が悲鳴をあげるので試しに使ってみる分だけ巻いてとりあえず終了。

画像処理アプリで本体部分だけ切り抜いてストマックサンプルの写真に貼り付けてみると、これがなかなか一目では見分けがつかないくらいリアルに見える。まあ、サイズや色味などアプリで処理しているズル画像だから、それらしく見えてあたりまえなのだが、こんなことをして一人でニマニマしている。(↑の写真に偽物が1個まぎれ込んでいます。)
レジンワークの産物でこんなキャンディカラーのユスリカピューパも巻いてみた。女性が喜びそうなフライだが、この手のピューパは意外なカラーが当たることもあるから、フライボックスの中に入れておいて食い渋るときなんかに使ってみようと思っている。
レジンからは離れてドライフライを2本ばかり。
ボディもウィングも黒のエアロドライウィングで巻いたユスリカアダルト♯18。ADWだけで巻きたかった(インジケーターはハイビズドライウィング)のだが、ソラックスだけはスーパーファインダビングを使った。
アブドメンは黒のADWに白を3~4本まぜてあえて不規則なシマ模様を出してみた。ウィングも黒なのは小型のカワゲラとしても使えるだろうということと、実はウィングといっても羽というよりはフライの水面での姿勢を安定させるためのスタビライザーとしての役割をメインに考えているから。
スタビライザーと割り切ってしまえばカラーはむしろ目立たない黒のほうが都合がいい。ボディと一体化して見えるかもしれないし、羽にも足にも見えるかもしれない。羽ということばでとらえると「羽らしく見えなければいけない」となるが、そんなことを考えるのは人間だけで、要は全体像として「あ、こいつは食い物だ!」というシグナルが伝わればいいのだと思っている。特にミッジの場合はその傾向が強い。
こちらはブユのアダルト♯18、つくりはユスリカと同じだが、アブドメンには黒のAWDを1/3束と白のADWを数本混ぜてよじってからシャンクに巻き付けブユのゴツゴツ感を表現してみた。
ウィングは少し開いてスペント状にしているが、これはせっかくゴツゴツと巻いたアブドメンの存在感がウィングと一体化してぼやけてしまうのを防ぐため。
これまでブユを指定したフライは巻いたことがなかったが、ストマックからはラーバがよく出てくるのと、たまにアダルトも食われていることがある。ユスリカもカワゲラもだめなときにひょっとしたら救世主になるかもしれないと思って巻いてみた。ちょっと目先が変わるという効果はあるかもしれない。
なんにしても腰を治すことが先決だなあ・・・

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Posted by wind knot at 10:11│Comments(0)
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