2024年03月07日
2024シーズン初釣行

今年も解禁の混雑を避けて3月4日~5日の2日間、上野村に初釣行へ行ってきた。もっとも今年は解禁日は雪だったし2日目3日目も土日とはいえ、釣り人も少なかったらしい。それなら4日目でもまだスレていないかも、と甘い期待を抱いたが実際はそれほど甘くはなかった。
8時半ごろヴィラ裏に着いてみると釣り人はたしかに少なかった。気温はまだ2度と寒いので出足が悪いのだろうとは思うが漁協がFBで「釣れない」というから二の足を踏む人もいるんじゃないかと思う。
下流側のライズポイントにすんなり入れたが、ライズどころか魚影も見えない。こりゃあすんなり入れるはずだわ、と目を凝らすとまばらに魚が見える。見える範囲のヤマメたち、昨年は特別だったにしても今年はひとまわり小さいようだ。まあ、いないわけじゃあないんだよな、とまずはカワゲラニンフでスタートする。
すぐにあたりがあってファーストヒット、これがなかなかの引きを味合わせてくれた。
体側のオレンジが美しい25㎝ほどのヤマメ、むなびれの先がピンととがっていて放流魚とはひと味ちがう。解禁ヤマメは年越しの魚かもしれなかった。
さっそくストマックを採らせてもらう。ブユのラーバが多いがすいぶんと大きなユスリカラーバが目を引く。カワゲラニンフよりもでかいどころかフライよりも長い。フライのサイズとしてはこれでいいってことだよなと微妙な納得感。
20分後、すこし上流でインジケーターが止まったように感じてロッドを軽く立てる。今度もおなじくらいのサイズか。
ネットインしたのはすこしサイズアップ。頭の大きさにくらべて体高があって獰猛そうな顔つきだ。
今度はどうだ、と抜き出したポンプからはごっちゃり出てきた。ブユラーバがさらに大量に食われているのとシャックも多い。1匹だけクロカワゲラが入っていたが、これはフライにぴったりマッチしていた。よしよし、いいぞとひとりでニヤニヤする。
レギュラーサイズを手元までよせてばらしたあとの3匹目はプール上流のやや流れのある場所でヒット。
サイズダウンでここで生まれたヤマメかと思ったがむなびれが欠損している。放流魚としては小ぶりなような、天然魚でもむなびれの欠損はあると聞くがどうなんだろう。
ここより上の瀬には魚が入っていないようであたりもなくなった。上流をみると上のライズポイントが空いているようなので移動する。
下流にくらべこちらはだいぶ魚影が濃いようだ。手前の落ち葉のあたりにも魚影は見えるがフライには反応してくれない。やっぱり向こうかと岩盤際の流れをトレースする。
何度目かのキャストでインジケーターがすっと水中に入り込んだ。これもレギュラーサイズか、今年はやっぱりレギュラーがちょっと小ぶりに感じる。
岩盤際の少し下流側でまたインジケーターが沈む。今度はまあまあな手ごたえ。
それでも24~25㎝だがきれいなヤマメ。このころから風が強くなってくる。おまけに下流側に5mばかり距離を空けて釣り人が入ってきた。ちょっと近いんじゃないの、と思ったがそのままキャストを続ける。
ところがこの御仁のキャストがすごい。風もあるからだろうがラインを着水させるとき、ピックアップするときにバチャン、ボコンとはでな音をたてる。いやがらせかと思わず顔を見てしまったが相手は口をへの字にまげて水面を見つめているご老人だった。ああ、これは話しかけても無駄なタイプだとこちらが少し距離をおくことにした。
バチャン、ボコンは聞かないようにしてキャストに集中、なんとか良型を追加。
フライはカワゲラニンフで問題なし。このフライで釣れてくれると釣りが楽だ。しかし風は強くなる一方だし、腹もへってきたのでいったん車にもどることにした。
ランチの後、ドライフライも試してみたいとロッドを持ち替えたが、風はますます強くなる一方でライズなど起こる気配はゼロ。ダメもとで下流の瀬をブラインドで叩いてみることにする。
ここよりも下流のプールには釣り人がいるので流れ込みの流心脇にダウンでフライを流すと反応がある。フライは♯18のカワゲラアダルト、風の合間をぬってフライを緩流帯の筋にしつこく流し込むとやっとヒット。
小さいけれどこれは間違いなくここで生まれたヒレピン。
流心の向こう側でもヒット、これもヒレピン。このころには体がもっていかれそうな強風になっていて心も折れる寸前。風にあおられた♯18のフライを何度も見失う。
風と闘いながら少しでも流れの弱まるポイントをねらって釣り上がりちびヤマメを2匹追加。この状況でよく出て来てくれるものだと感心する。
最後は瀬のスタート地点、傾いてきた太陽の反射がまぶしくなって目を細めながらフライを追ったところで飛沫があがった。
ドライフライでのヒットとしてはこの日一番のヤマメで締めくくり、一般渓流だったらめちゃくちゃうれしいサイズだ。放流ヤマメたちは流れの弱い深場にいて水面には出てこないが、ここで生まれたヤマメたちは瀬で捕食している。プールでのライズねらいはできなかったが、瀬をブラインドで叩いて釣れるとは思っていなかった。
時間は3時半、今回もお泊り釣行なのでもう少しやっていたかったが、いかんせん強風に消耗させられた。ちょっと早いが温泉で温まることにした。
1日目の釣果はニンフで8匹、後半のドライでチビも合わせて6匹だった。不完全燃焼な気はするが、心配した腰の痛みもそれほどではなく無事初釣行を終えることができた。かんたんな釣りではなかったがその分、1匹1匹に「釣った感」があって楽しい初日だった。

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Posted by wind knot at 15:04│Comments(0)
│フライフィッシング