2019年03月07日
上野村川の駅特設釣り場
昨日(3月6日)上野村の神流川川の駅特設釣り場に行ってきた。解禁の釣りは上野村で迎えることが多かったのだが、昨年の解禁初日は川のコンディションがよくなかったことに加えて釣り人の多さに辟易、今年は違う川で解禁を迎えた。ネットの情報を見ると今年の上野村の解禁状況はまずまずのようだったので早く行きたくてうずうずしていた。
のんびり出かけても周りの釣り人を気にしなくてもいい特設釣り場をすでに先月のうちに予約してあった。天気予報が気になったが終日くもり空で昼になってもあまり気温は上がらないが、朝の冷え込みはそれほどでもない、ということで可もなく不可もなくだった。
ちょうど道の駅が開く時間に現地に着いた。特設釣り場の受付とともに年券を購入する。ライズしてる?と聞くと「昨日はけっこうライズがあってドライでまったく問題ない」とのことだった。まあ、昨日よかったから今日も、ということはないのだが「ライズないみたいなんです。」といわれるよりはずっといい、なんとなく「ヨシ!」という気分になれる。

川へ下りる坂を下っていくとちょうど「イ」区の始点のプールでニジマスの群れが見えた。ざっと見ても30匹以上はいそうだった。写真で見るとそんなに大きな魚には見えないがどれも40㎝クラスのニジマスでなかなか壮観な眺めだった。
すでにロッドを振っている人がいてニジマスの群れを上流側からドライフライで攻めていた。
ときおりフライめがけてふっと浮いてくる魚もいたが、なかなか口を使うところまではいかないようだった。
おっと、こうしてはいられない、と下流に向かう。予約した区間は「エ」区、冬の間の駐車場よりも下の区間だ。冬季釣り場のときは駐車場より下では釣ったことがないので勝手がわからない。
ここは駐車場前のプール。朝のうちは弱く陽もさしていたが光量不足で水中はよく見えなかった。でかいニジマスは見えるがヤマメの姿はよくわからなかった。
駐車場前が「ウ」区でその少し下流で「エ」区に変わる。一応一番下までいって釣りあがってくることにした。「エ」区というのは思ったより距離があるようだった。プールが3つあってその間を瀬がつないでいる。
「エ」の始点から上流を見る。直角にカーブしているところに大きなプールがあって魚がたまっていそうだったが来る途中でみたかぎり魚影は見えなかった。さてどうするかと思ったがまずは#18のメイフライで様子を見ることにする。プールに魚がいることはたぶん間違いないが#18で出ないかライズでもあって無視されるようならサイズを落とす。底にべったりならニンフを沈める、というセオリーどおりの組み立てでいくつもりだ。瀬はまだむずかしいだろうな、と考えた。
だが初めてすぐの流心でいきなりガバっときた。
45㎝ほどのニジマスだった。ヤマメを釣りにきているのでティペットは7X、ロッドは#2-3だからちょっと焦ったがなんとか取り込めた。こんなところから大型のニジマスが出るとは思っていなかった。朝一で見たニジマスの群れによる先入観だが、彼らは水深のあるところに群れていると思った。だがニジマスたちは昨年のうちに放流されていて環境になじんでいる。放流されたばかりのヤマメよりも瀬に出ている可能性は高いのだろう。こうなると瀬は飛ばしてプールに腰をすえて、というわけにはいかなくなった。流心脇やゆるめの流心などをていねいに流していく。
流心脇で2度、3度とアタックしてくるやつがいて小ぶりのヤマメかなと思ったのだがかかったのはニジマスの稚魚だった。
その後はめぼしい反応もなくプールに出会った。ライズは見えない、魚影も確認できなかったので少しロングキャストして右岸側の深くなっているレーンにフライを浮かべた。ほとんど流れもないようなトロ場でたてに魚が飛び出した。
待望のヤマメだ。胸鰭がほぼ欠損している放流魚だがサイズは28㎝あった。ライズがなくてもやる気のあるヤマメはドライに出てくることがわかってほっとした1匹でもあった。
次にかかったのは小さいがひれピンのネイティブヤマメだった。ニジマスの幼魚とよく似ているが黒点が背中の上部にしかないので肌がきれいに見える。
何匹かのヤマメを追加して、プールの中ほどに中層より下に定位している群れがいたのでニンフを流してみたが流れが複雑でなかなか思うように流せなかった。群れはニジマスが主体なのだがヤマメも混ざっているようだった。よく「沈めればすぐに食う」なんていわれるがそうはいかない。浮いていて水面を流れるえさを見ている魚のほうがよっぽど「すぐに食って」くれると思っている。
最後のプールに到着、ここもライズは見えない。さっきのプールと同じくロングキャストでフライをプカプカと浮かべる。自然渓流だとこれですぐに食ってくれることはまれだと思うがさすがに魚影が濃いのでやる気のあるやつもいるから食ってくる。
やる気のあるニジマスだった。パワフルなファイターでなかなか寄ってこない、何度かドラグを引っ張り出して抵抗していくれた。ここのニジマスはみんなハコスチのはずだからヤマメ用のタックルで勝負するのはスリリングで楽しい。この後もう1匹ニジマスがかかったのだが、この魚とのファイトでティペットが痛んでいたのかジャンプ一発で切られてしまった。
区間フリーになる午後1時が近づいてきたがここまで思いのほかに時間がかかってしまった。このプールのあとは瀬の区間なので時間いっぱいプールを攻めることにした。
流れが折れ曲がる落ち込みにやる気のある魚がたまっていたようでここで数匹のヤマメをキャッチできた。
1枚目のヤマメは年越しの魚だろうかひれも張って肌もきれいだった。
またニジマスの稚魚がかかった。昨年あたりからニジマスの稚魚がよく釣れるようになった。冬季釣り場にハコスチを放流するようになってからなのだろう。ハコスチっていうのは自然に産卵するのだろうか。逆にヤマメの稚魚があまりかからなくなったような気もする。
大きな魚影が何度もフライを追うのだが食うところまでいかない。ヤマメだとしたらそうとうな大物だがそのうち姿を見せなくなった。最後にガバっと飛び出したのがこの魚かどうかはわからないが食ったのはニジマス、でかいわけだ。
このニジマスを最後にプールを抜けた。
すぐ上の瀬でまたもガバっときた。ヤマメのつもりでフライを流すと40㎝級のニジマスが飛び出すのは最初はうっとうしいような気がしたが、ファイトについてはヤマメの比ではないからこれはこれで面白い。ヤマメよりハコスチがメインターゲットという人もいるのだろうと思う。
おなかにある傷には#10くらいのニンフが刺さったままだった。すぐに外れるかと思ったらなかなか外れない、やっと外してみると返しのついたフックだった。C&R区間でバーブレスフックを使うのは常識だと思うが常識しらずの輩がいるのは困ったものだ。バーブレスフックならばティペットを切られても自然に外れてくれる可能性が高いはずだ。ましてハコスチをねらおうというのならティペットを切られる確率が大きいことも分かっているはず、フライマンとしての品格が疑われてもしかたがないところだろう。
「ウ」区の始点までもどったところで遅いランチタイムをとった。パスタをゆでて食べた。寒かったので暖かいパスタが腹にしみた。
ランチの後はそのまま「ウ」区の広いプールでロッドを振った。ここはライズがあるか魚を見つけてサイトでねらうかじゃないと難しいと思った。曇っているので魚影はなかなか見つからないがよく見るとぽつぽつとライズが繰り返されているポイントがあった。岸からは離れた場所なのでウグイのライズではなさそうだった。
1投目、2投目となにも起こらず3投目のキャストで出た。
やはりライズがあれば釣れる確率は高いのだ。このポイントでもう1匹追加したあと少し上の流れこみをねらった。
出たときはまたニジマスかと思ったが尺オーバーのヤマメだった。もちろん放流魚だがヤマメでこのサイズはすなおにうれしい。
最後の1匹は黒っぽい魚体にレッドバンドが見えてこれもニジマスかと思ったがやはり尺を超えるヤマメだった。ひれも大きくて獰猛そうな顔つきが見事な雄のヤマメで釣行の最期を飾るのにふさわしい1匹だった。

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Posted by wind knot at 16:40│Comments(0)
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