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2017年07月28日

豪雨のキャンプ

豪雨のキャンプ





今週は猛暑の都会を脱出、キャンプと釣りを楽しもうと信州は御嶽山のふもとにあるキャンプ場にやってきた。

利用したのは森きちオートキャンプ場、木曽のいちばん奥、王滝村滝越地区にある静かなキャンプ場だ。
ここには数年おきくらいに訪れている。前回は一昨年のちょうど同じころに来ているが、雨にたたられて3泊4日の予定を1泊で帰ってきた。そんなことがあるので今回も天気が気になっていた。予報では小雨程度の雨はあるがなんとかいけるだろうと思っていたが、またもや雨に泣かされる釣行となってしまった。


7月25日の朝、4時から30分ほどハルを散歩させてから5時過ぎに出発。キャンプ場までは300km弱の道のりだが途中の権兵衛トンネルが点検作業中で通過に30分ほどよけいにかかり到着まで5時間以上を要した。


11時ごろに到着、今年からキャンプ場の管理人をすることになったという青年にとりあえず1泊分の料金を払ってテントを設営した。


豪雨のキャンプ


今回もロゴスのスクリーンテントにドッペルギャンガーのコットの組み合わせ。
このキャンプ場に2泊して3日目はテントをかついで1時間半ほど歩いたところにテン泊して釣りをする予定だ。かついでいくのはもちろんこのスクリーンテントではなくて山岳用テント。野呂川釣行のときもテン泊という選択肢もあったが両俣小屋に泊まったので、本格的なテン泊釣行は今回が初めてになる。


テントを組み立ててコンビニオニギリで腹を満たし、釣りに行くことにした。管理人の青年の話では今朝けっこうな雨が降ったとのことだった。キャンプ場から少し車を走らせて上流に向かった。


豪雨のキャンプ


川はやや増水気味で水勢が強かった。2時間ほどロッドを振ったが小さなアマゴが2匹かかっただけだった。しかも2匹とも写真を撮る前に手のひらからポロリと逃げていった。


キャンプをしながらの釣りというと帰りのことを考えなくていいから暗くなるまで釣りに没頭となりそうだが、私の場合はむしろ早めに切り上げてビールを飲みたいという欲求のほうが強い。さっさと切り上げキャンプ場にもどって肉を焼きながらビールを飲んだ。
夜は雨の予報だったが、幸いまだ降り始めなかったので焚き火をしながら道の駅で買った木曽の地酒「中乗さん」をちびちびと飲る。



豪雨のキャンプ


焚き火のあと降り始めた雨は夜半のうちに止んでいたようで翌朝は晴れていた。キャンプ場の脇の流れは水量も落ち着いたようだ。しかし、この日は午後から雨が落ちてくる予報だった。

木曽と言えば地酒もそうだがそばもうまいと、これも道の駅で買ったそばをゆでて朝飯にした。せっかくの信州そばだが薬味のネギがなかったのが残念だった。

朝飯の後さっそく川に降りたがめぼしい反応もないままえん堤まできてしまった。いったん川から上がり上流へ移動する。かなり車を走らせていくつめかの橋から再入渓。このあたりは反応はあるもののどれも小さい。なかなかフッキングできないまま釣りあがる。


豪雨のキャンプ


木曽の川といえばタナビラとヤマトイワナ、この川はその混生域だ。タナビラはアマゴの地方名でぷっくりと体高のある魚体と鮮やかな朱点が美しい魚だ。ヤマトイワナは野呂川でも釣れた魚だが、野呂川で釣れたヤマトとは異なりこのあたりで釣れるのは色白で透き通るような肌をしたイワナだ。なんとかどちらかでも釣りたいとロッドを振るがすっぽ抜けにバラシが続き、なかなか魚を手にできない。


豪雨のキャンプ


アマゴは瀬につき、イワナは瀬脇の緩流部や反転流につくというのがセオリーだが、瀬脇の緩い流れでやっとヒット。


豪雨のキャンプ


純粋なヤマトかどうかはわからないが、まあヤマトイワナといっても差し支えなさそうなイワナだった。
野呂川のヤマトイワナは黒ずんだブロンズのような体色の野性味たっぷりの魚だが木曽のヤマトは同じ魚種とは思えないような体色をしている。色の白い肌は全体にオレンジ色を帯びさらにほのかな朱点を散らす。特筆すべきは尾びれのオレンジ色の美しさだ。

午後からの雨予報だったがすでに雨がぱらつき始めて、今日はこの1匹でもういいや、とも思ったがもう少し足をのばす。


豪雨のキャンプ


豪雨のキャンプ


#12のフライをがんばってくわえてくれたかわいいアマゴとイワナ。このサイズでもアマゴはタナビラらしくみごとな体高だ。イワナのほうはすこしばかりニッコウとの交配があるようにも見える。
雨はときおり本降りとなってきたので切り上げてキャンプ場にもどってきた。昼はカレーにしようと米を研いで飯を炊いた。炊き上がるのを待つ間にビールを飲み始めた。雨は小康状態だったが、ビールを飲んだらもう午後の釣りに出かける気はなくなってしまった。

2号の米を炊いてレトルトのカレーを食べたが、まだ半分以上の飯が残っている。晩飯もカレーかと思いつつビールをもう1本開けた。ビールの酔いに気持ちよくなってそのまま寝入ってしまった。目を覚ますと雨はまだ降らずにいた。ビールなど飲まずに釣りに行けばよかったと後悔したが後の祭りだ。午後は読書などしてダラダラと過ごした。


夕方になり、そろそろ晩飯のしたくかというころ雨が落ちてきた。晩飯といっても荒挽きウインナーをコッヘルで焼いて後は予定通り残り飯にレトルトカレーをかけるだけだ。したくというほどのことはない。ビールに日本酒と進むころ雨が強くなって来た。

タブレットで雨雲レーダーを見るとお隣の岐阜県にごつい雨雲が発生している。大きくはないが真っ赤な雨雲で中心は紫色に表示されていた。その雨雲がどんどんこちらに近づいてきている。これはかなり危険な状況ではないかと思ったが、どうすることもできるわけではないので酒を飲んで恐怖を紛らわせるしかなかった。気象協会のサイトでは雨雲レーダーの紫色は80mmの雨量だ。岐阜県にはすでに大雨洪水警報が発表されていた。王滝村というのは6月に震度5強の地震があって地盤が緩んでいるところもあり土砂災害警戒区域になっている。
キャンプ場はすぐ脇を川が流れている、といっても川までは数10メートル離れているし、山側の斜面からも少し距離がある。万が一ということもないとは思うが刻々と近づいてくる雨雲のレーダー画像を見ていると過去の災害のニュース映像が目に浮かんでくる。

そうしている内に王滝村にも大雨、そして洪水警報が発表されてしまった。いざとなったら車で安全そうなところまで移るしかないかと考えたりした。そうすると飲酒運転になってしまうがこういう場合はどうなるのかと変なことが気になった。酒のほうは中乗さんからウイスキーの水割りに移っている。

しかし、雨雲は近づくにつれて中心の赤い色が黄色から緑へと変わってきた。それでも時間雨量は10mmとか20mmだから感覚的には大雨に違いないのだが恐怖心はだいぶ薄らいできた。雨雲レーダーを眺めながら酒を飲んでもなんだかちっとも酔いが回らないようで、けっきょく雨雲がほぼ真上を過ぎる11時ごろまで飲み続けていた。キャンプに来てこんな時間まで起きていたのは初めてだ。もっとも激しくテントをたたく雨音に眠れはしなかったとは思うが。


翌朝まだ小雨が降っていた。昨日の雨でもう釣りはできないのはわかっているが川の状態を見に行った。


豪雨のキャンプ


3枚目の写真と比べると昨日は露出していた石がほとんど沈んでいて30~40cmほど増水しているのがわかる。轟々と濁流が流れているかと思ったが水はほとんど濁ってはいなかった。だがもちろん釣りができる状態ではない。


豪雨のキャンプ


川への降り口が隣のテントサイトにあるのだが、サイトの中心部が池になっていた。


豪雨のキャンプ


私がいたサイトは雨のいちばんひどいときにはテント内の地面にうっすらと水がたまったが朝にははけていた。隣のサイトにいたら悲惨な状態だったろう。


豪雨のキャンプ



雨中のキャンプ撤収くらい気の重いものはないんだよな、と肩を落としてテントにもどるとまた雨が激しく降ってきた。
落とした肩をへし折ってやろうかと言うようなダメ押しの強い雨だった。




豪雨のキャンプ


今回のキャンプでデビューしたBOSEのモバイルスピーカー、これがあったので釣りにいけない午後も雨の夜も身をもてあまさずにすんだ。重量540gで充電バッテリーを搭載、防滴仕様とアウトドアに持ち出すスピーカーとして待ち望んでいたスペックを備えている。タブレットからインターネットラジオをブルートゥースでとばして聞いていたが迫力のある低音はスクリーンテントをリスニングルームに変えてくれた。バッテリーは8時間持つそうなのでこいつをバックパックにいれてお気に入りの曲を聴きながら釣りをすればクマよけになるかもしれない?


森きちオートキャンプ場、これまではブログになまえを出さずにいたが、管理人の青年からもっとお客さんに来てほしいと言う話を聞き、今回はなまえを出すことにした。森と川に囲まれた自然を楽しめるところだ。自然のほかには何もないといってもいいキャンプ場だからキャンプ初心者にはちょっとつらいかもしれないがなれた人ならその不便さもまた楽しみになるだろう。なにしろ場内には飲み物の自販機が1台あるだけでその他に買えるのは炭とマキだけ。滝越の集落には商店はないので食材などはしっかり準備していかないとあわてることになるので注意が必要だ。


梅雨が明けてからも近年は常に大気の状態が不安定というやつが続いて釣行も不安がつきまとう。次回も天気予報とのにらめっこだが、お盆の前にどこへ行こうか。





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この記事へのコメント
雨キャンプは撤収が本当に嫌ですね!

帰ってから幕の乾燥とか道具のメンテナンスが

大変です!

でも雨の中のキャンプは乙なものですけど!
Posted by アマゴンゾウアマゴンゾウ at 2017年07月31日 11:47
アマゴンゾウさん、おはようございます。
テンとも濡れたまま放置しておくとカビがはえたりするんですよね。翌日すぐに広げて乾燥させました。スカッと晴れた夏空の下でキャンプしたいです!
Posted by wind knotwind knot at 2017年08月01日 07:06
こんにちは。

はじめまして。

大変なフィッシング&キャンプでしたね。

次回は、心地良いキャンプと満足いく釣りになると良いですね。


近年、ゴージャスなキャンプが流行っていますが、ミニマム装備のキャンプは拝読していて、なんだかほっとします。




また、お邪魔させて下さいね。
Posted by zerozero at 2017年08月03日 15:19
zeroさん、こんにちは。はじめまして。
どうも最近は夏休みに入ると天候が迷走して本来の夏の釣りができませんん。スカッと晴れた夏空の下で釣りを楽しみたいものです。
ここのキャンプ場はそう、ほっとするという言葉が似合うかもしれません。これからもよろしくお願いします。
Posted by wind knotwind knot at 2017年08月04日 10:55
 
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    コメント(4)