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2017年07月14日

野呂川釣行記 1

野呂川釣行記 1




前回のブログアップからだいぶ間が空いてしまった。この間、釣りには一度いったきりでそれもチビヤマメ1匹という散々な釣果だったため、アップする気にもなれなかった。また、学生時代の仲間との年に一度のBBQ合宿?などもあったりして釣りはお預けという状態だった。

そしてひさしぶりの釣行が今回の野呂川釣行。河川名は載せないことにしているこのブログだが今回の野呂川はキャッチアンドリリースの指定もある有名河川であるし、ネットに公開されているいろいろな記事をみても名前をオープンにされていることが多いのでそれに倣うことにした。また、ここには行ってみようかといってすぐに出かけられるような場所でもなくて、なにしろ埼玉の我が家からは車で2時間以上、さらにバスに乗り換えて1時間、そこから歩いて2時間半、合計すると6時間以上も時間をかけなければたどりつけないときているから、釣行にもちょっとした覚悟がいる。

有名河川と書いたが、実は昨年の里見スクールの参加者から教えてもらうまでは野呂川のことは知らなかった。自宅からのアクセスのよい群馬県の河川へ行くことが多いので、これまであまり山梨県の川へいったことがないということもある。ついでにいうと山梨県の河川というと中央道を使うことになるが私はカーブの多い中央道が苦手だ。そこへいくと慣れているせいもあるかもしれないが、関越道は急なカーブがほとんどなくて走りやすい。

教えてもらった人によると野呂川の奥に両俣小屋という山小屋があり、その前の流れが開けた穏やかな美しい流れでイワナがそこそこに釣れるという。それから色々と調べてみて、ぜひ一度は行って見たいと思うようになり、釣りの装備一式を背負って歩くために50Lのザックを購入したり秋の間に秩父の低山に登ったりして準備をしてきた。そしてやっと実行した今回の釣行。丸1日はゆっくり釣りができるようにと7月11日から2泊3日の計画を立てた。

バスを降りてから両俣小屋までは距離にして約8.6km、標高差は200mほどだがアップダウンが多く上りの累積標高は800mを越える。秋に上った山はだいたい累積標高で600から900mくらいだったから問題なく歩けるはずだがウエーディングシューズとウエーダーを中心とした釣りの装備がけっこう重くてかさばる。日帰りの低山歩きとはすこしばかり背負う荷物が違ってくる。実際、バスに乗り合わせた登山の人たちは私よりもずっと小型のザックを背負っていた。


朝4時過ぎに家を出発しほぼ予定通りに南アルプスの玄関口、芦安の無料駐車場に着いた。ここからバス(今回は乗り合いタクシーを利用)に乗って中継点の広河原に向かう。


野呂川釣行記 1


南アルプス登山の入り口となる山岳観光案内所にはこんなチラシも貼りだしてあった。


野呂川釣行記 1


いろいろと調べたつもりだったが実はめざす渓がC&Rエリアになっていたのは知らなかった。これは帰ってから調べてわかったのだが普通の”C&Rが釣人のため”に設定されているのとは異なり、絶滅危惧種であるヤマトイワナ保護のために設定されたものであるようだった。

さらにはこんなものも貼られていた。


野呂川釣行記 1


クマ・クマ・クマ とわざわざ赤字で書かれているが10日ほどの間に6回もの目撃情報、さすがにちょっと恐ろしい。


さて、バスを2本乗り継いだ野呂川出会いのバス停では5、6人の釣人が降りたが両俣小屋へ向かったのは私ひとりだった。

林道の入り口にちょうど両俣小屋のスタッフの青年がいた。ここから2時間半、危険なところはないからのんびり歩いてください、と声をかけてくれた。


野呂川釣行記 1


林道は最初だけこんな木陰のある涼しげな道だったがすぐに


野呂川釣行記 1


こんな陽射しをよけるもののない道に変わった。1800mを越える高所だから空気は乾いて涼しく気持がいいが照りつける太陽が暑い。


野呂川釣行記 1


しかし澄み切った青空の下をゆっくりと歩いていくとクマの恐ろしさもこれからの釣りのことさえも忘れて空の青さに吸い込まれていくような気持になった。


野呂川釣行記 1


眼下にはときおり野呂川の流れが姿を現す。


野呂川釣行記 1


山の急斜面を流れ落ちる清冽な沢。岩の間から染み出すように流れる清水が随所にあって手ですくって飲んでみると驚くほどに冷たかった。


野呂川釣行記 1



野呂川釣行記 1


この沢が大仙丈沢でその向こうに見えるのは仙丈ヶ岳か


野呂川釣行記 1


スマホのアプリで自分がどこにいて見えている山がなんという名前なのかもすぐにわかる。便利な世の中だ。



野呂川釣行記 1


素晴らしい景色を堪能できて二カッと笑う。


野呂川釣行記 1


野呂川釣行記 1


山も川もこれ以上のものはないというくらいに美しかった。


野呂川釣行記 1


両俣小屋まであと2kmほどのところに川への降り口があった。そういえば歩き始めてからここまで野呂川は常にはるかな谷底を流れていて降り口らしきものには出会うことがなかった。見かけはしなかったが、この谷底で釣人を見ることもあるらしい。いったいどうやって降りるのだろう。


野呂川釣行記 1


林道の入り口で会った青年の車があった。


野呂川釣行記 1


そして両俣小屋まであと1kmの案内、もう少しだ。


野呂川釣行記 1


あれほどはるか眼下を流れていた野呂川の河畔に降りてきた。開けて明るい川は川底まで青く透き通った水を満たしていた。


野呂川釣行記 1


両俣小屋が見えた。ここまで2時間半のコースということだったが、随所で目を瞠る景色に何度も立ち止まってはカメラのシャッターを押していたためか20分ほどオーバーしての到着だった。


野呂川釣行記 1


野呂川釣行記 1


小屋番のHさんにとりあえず一泊分の料金を払いついでにビールを、というと
これから釣りするんでしょ、水でがまんしときなさい、とたしなめられた。ぐうの音も出ないとはこのことか。

ビールはあきらめてコンビニオニギリで腹を満たし、さっそく釣りを始めた。小屋のすぐ前の流れで釣れるとのことなのでここからスタートする。


野呂川釣行記 1


すぐに1匹目がかかった。


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26cmの良型ヤマトだ。


野呂川釣行記 1


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そのあとも小ぶりながらヤマトイワナが続いた。


野呂川釣行記 1


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2匹続けて今度はニッコウ?

スタッフの青年によるとこのあたりは100%ヤマトだという調査結果が出て、そのためにC&Rになったのだそうだ。ヤマトイワナは幼魚期は白点があっても成長するにしたがって白点が薄くなっていくともいわれるようだが、これはどうみてもニッコウイワナだろう。


野呂川釣行記 1


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野呂川釣行記 1


たしかに小型の魚は白点がよりはっきりしているように見える。だが先の2匹のニッコウらしきイワナとは個体差というにはあまりにも異なる。
ヤマトイワナ100%の川というのは心をくすぐるような言葉だが現実はそう甘くないのかもしれない。





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この記事へのコメント
こんばんは。
天気も良くて、素晴らしい環境の下でのフライフィッシングですね!
小屋までの歩きの途中、あちこち目移りしませんでしたか?^^

僕も過去にこの渓に行ってみて、二日間ほど楽しみました。
そのときに、釣れる魚も漁協の看板の写真の岩魚も、ヤマトとはちょっと違うかな???と思いました。
逆に、まんまニッコウがほとんどで、仮にヤマトが残っていたとしても既に交雑してしまったのではないかと考えています。
もっとも、僕らは小屋のあたりまでしか釣っていないので、その上の様子はわかりませんが・・・

小屋よりもずっとずっと上に岩魚が登れない滝などがあり、交雑する前の純血ヤマトがいた頃に持ち上げていたなら可能性はありそうですね。

仲間のRyoshiさんは信州の超山奥がHRで、いつもヤマトを釣っています。
僕も連れていってもらいましたが、釣った純血ヤマトは小さくても白斑は全くありませんでした。
同じヤマトでも、谷が違うことによる差なのかもしれませんが・・・

長文、失礼しましたm(_ _)m
Posted by しげ at 2017年07月15日 21:26
しげさん、おはようございます。
文中に出てくる調査ではDNA鑑定の結果純血ヤマトが保たれているという結果だったようです。ヤマトイワナは白班がまったくないかというとそうでもないらしく、見た目での判別がむずかしいですね。
明らかにニッコウイワナという魚も釣れたので交配が進むのを止めることはできないのでしょうね。
Posted by wind knotwind knot at 2017年07月16日 08:03
はじめまして。いつもブログを読ませて頂いてます(^-^)

私もこの時期は野呂川に行ってます(^-^)

広河原周辺や広河原より下流でやってますが、上流部も良さそうですね(^-^)
Posted by ハルノ オガワ at 2017年07月17日 09:08
 行きましたね。
 流石です。
 僕は安近短で一人釣行では遠出はないので、ザックの後ろから覗かせてもらいます。
 良いイワナ。
 満足ですね。
Posted by jetpapa at 2017年07月17日 16:22
ハルノオガワさん、はじめまして。
野呂川はじめっから最上流部でした(^O^)
広河原あたりは人も多そうだけど川が広いのでなんとかなるのですかねー。
いってみたいです。
Posted by wind knotwind knot at 2017年07月17日 21:30
jetpapaさん、お久しぶりです。
安は外せませんが近短はちょっと乗り越えて行ってます。
クマさんのことを考えると安も怪しいとこですが、楽しいんですヽ(´▽`)/。
Posted by wind knotwind knot at 2017年07月17日 21:34
熊に出会うと恐ろしいですが

それ以上に釣りたい気持ちが勝ってしまうのが

釣りバカなんでしょうね!

僕も小屋番Hさんみたいな人がいれば良かったなぁ...( = =)
Posted by アマゴンゾウアマゴンゾウ at 2017年07月18日 14:06
アマゴンゾウさん、こんばんは。
釣りはじめるとクマさんのことも忘れちゃうんですよね(笑)。
小屋番のHさんはビールのこと?
3時間近く歩いてのども渇いてたんでつい、ですけどやっぱり飲んで川に入るのは止めといたほうが賢明ですね。
Posted by wind knotwind knot at 2017年07月18日 20:42
 
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