2023年04月30日
上野村支流探索

例年、ゴールデンウイークはどこへ行くのもたいへんなのであえて出かけないようにしている。となるとGWに入る前になんとか2週分の釣りにいっておきたい。天気予報をにらみながらキャンプも選択肢に入れつつ釣行地を考えて、けっきょく上野村に行くことにした。木曜日からの2泊3日で中日に中ノ沢毛ばり釣り場を予約して、1日目はまだ入ったことのない支流、最終日はヴィラ裏のC&Rでまったりするという計画だ。宿泊はしおじの湯に併設されている木森れ陽に泊まることにした。
1日目は朝5時過ぎに家を出て8時に目的地に到着、車を置く場所から入退渓地をざっと見て回ってから支度をして川に下りた。ここは支流との出会いよりも少し下流でまだ川幅も広い。
水曜日にそれなりの雨が降ったはずなので水は増えているのではないかと期待してきたが渓の水量は少なかった。初めての渓でイワナの渓だとは承知していたが予想よりも段差の激しく細い流れだ。イワナの好みそうな落ち込み脇の反転流が段々ごとにあってポイントにはことかかないように見える。
最初の反応はやはり落ち込み脇の石裏だった。ピチャっと小さな飛沫が上がったのは小型のイワナだろう、だが出方が速い。いかにも警戒しているという反応の仕方だ。そして2度目の反応はない。
支流に入ったところで今度は落ち込みの流心脇、これも警戒感いっぱいの出方でもしかするとヤマメだったかもしれない。その後は反応もぱったり途絶えてしまった。
だんだんやる気も減退してきたところでこちらの心を見透かすような思わせぶりな反応、しかしフッキングしてくれない。
こんな沢でもこのナーバスな反応、やはり上野村では叩かれていない渓はないってことかと落胆する。すぐにえん堤に突き当たり、脱渓することにした。この後、出会いにもどりおにぎり休憩をしてから本流側を少し上ってみたがすぐに餌釣りのおじいさんが下ってきて万事休す、車で移動することにした。
だいぶ下流に下りてきた別の支流、道路から見下ろすとプールのお尻のほうに数匹のまあまあなヤマメが泳いでいた。
少し上流側に入渓できる場所があり狭い河原をつたってプールの下流に出て岩陰から流れをうかがうとうまい具合にライズがいくつも見える。まずは一番下からねらう、流れ出しの水流にラインが引っ張られないように注意してフライを落とす。一発目でヤマメが飛び出した。
上から見たときは8寸ちかくありそうに見えたが、ヒットしたのは20cmに少しかけるヤマメだった。午前中は見事にボウズを食らっていたのだからぜいたくはいえない。
ライズはまだ続いていた。今度は少し上流をめがけてキャスト、着水と同時にまたヤマメが飛び出す。
しかし、大幅にサイズダウン。しかもライズも止まってしまった。しばらく見ていると流れ込みにちかいあたりでまたライズ、すかさずキャストするがさっきのようなジャンプはなくて空振り、どうやらもう警戒されてしまったようだ。
次のヒットは50mばかり釣りあがった瀬の開きだった。こういうところからも素直に出てくるということは、この日は釣り人がはいっていないということだろうか。
ヤマメからの反応は続くがサイズは伸びない。このあたりは成魚放流もされている区間だと思うが良型はすぐに抜かれてしまうのだろう。ボウズよりはずっとましだけど、もう一回り大きくなってほしい。
岩にはさまれた流れが急に開けて水深のある渕になるポイント、魚が沈んでいればフライでは勝負にならないが開き始めるところにいいサイズが浮いている。どうだろう、見えてるやつがフライを食ってくれるだろうか?後ろの枝に先にフライをとられないように気をつけながら苦手なオフショルダーでキャストする。ミスキャストしたらすぐに逃げられてしまうだろう。
幸いフライはねらったポイントに着水、ヤマメがスーッとフライに近づいてそのままパクリ。理想的なドライフライのヒットシーンだった。ここよりずっと上流にいるイワナがめちゃくちゃナーバスで、こんな里に近い川のヤマメがくったくなくフライをくわえてくれるとは、釣りっていうのはホントにわからない。
続けて良型とはならず、またこのサイズ。泊りの釣りといっても暗くなるまで粘って釣るほうではないので4時に近くなるとそろそろ退渓ポイントも気になってくる。右手の斜面はゆるやかですぐに登れそうだが、その先は切り立った護岸が続いているから、やってもこの先の瀬までかな、などと考える。
最後はやはり瀬の開きから素直に出てくれた。サイズのことはさておいて、とびきりきれいなヤマメだった。午後の支流はかわいいヤマメが10匹、まあまあなのが3匹出てきてくれた。良型というほどのヤマメにはなかなか会えなかったが、素直で快活な反応が楽しかった。

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Posted by wind knot at 13:56│Comments(0)
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