2023年04月02日
ヤラカシぐせ?

前回はネイティブヤマメを相手にツ抜けもできたし、まずまずのサイズも釣れて満足な釣行だった。今回はその続きで次の日、前回の川が流れ込む本流の最上流部を釣った。
本流といっても前の日に入った支流の出会いからさらに10Kmほど上流、標高も約200mは高い渓本流で、ここまでくると川の規模も支流とそれほど変わらなくなる。
朝9時ごろ入渓場所にやってくるとすでに車が1台止まっていた。どこから入ったのかなと川を見下ろすと100mほど上流の長淵に釣り人らしき人影を見つけた。これから釣りあがるのだろうかと様子を見ていたが、タックルのチェックをしているうちにいなくなってしまった。遠くてよくは見えなかったがフライでも餌釣りでもないようだったからルアーマンだったのか。
しばらくするとその釣り人が車にもどってきたので声をかけてみた。下流のえん堤上から入ろうと思うのだけどというと、自分はここから入ってちょっと釣っただけだから下のほうはやっていないので大丈夫ですよとのこと。えん堤上への入渓ルートのことなど情報交換をしてその方はえん堤のさらに下流部を釣るつもりだと聞いた。
道路を700mばかり下って水のない沢すじをつたいえん堤の上に出た。時刻はすでに10時に近い。気温、水温ともに8℃ほどで前日より1℃ばかり低い。夜から明け方まで雨が降っていたようだが水は平水だった。
フライは前日と同じ♯16のメイフライイマージャーでスタートしたが1時間近くの間はまったくの音沙汰なし。そういえば受鑑所のおじさんから支流の魚はもう動いてるけど、本流の天然魚は4月に入らないと動かない、と言われていたのを思い出した。よっぽどニンフに替えようかとも思ったがそれも面倒でそのまま釣りあがる。昨日は朝からよかったが本流のしかも200mも標高が高いとなるとどっちにしても魚が動き出すのは昼ごろからだろう。
中州をはさんだ二つの流れの合流部でいきなり良型が垂直に飛びだした。出るならもう少し下の開きだろうと予測していたので思わずびっくり合わせでフライは空しく宙を舞った。ちょうどY字の要で水面も荒れていたから、どのみちフライは口には入っていなかっただろう。しばらく間をおいてから何度も流してはみたがふたたび反応することはなかった。
やらかした魚には会えなかったが右の分流が合流してくる緩い流れから1匹目となるかわいいヤマメをキャッチ。逃したヤマメは20cmは越えていただろうと思うとまた悔しさがぶり返す。
20分後、ここ出そうだな、というストレートな流れの開きで2度目のやらかし、最初のやらかしほどのサイズではなかったが数少ないチャンスをものにできない。どうもやっぱり食うのがヘタなんだよなー、とやらかしをヤマメのせいにする。
進むにしたがい底石が目立つようになり流れにメリハリが出てくる。
短いランの肩に近いあたりでヒット、意外と速い流れで反応してくるところを見るといよいよこれからか、と期待が高まってくる。
そしてここもいい淵の開きで3度目のやらかし。はい、あなたがたが餌をとるのがヘタなのではありません、私の腕がヘボなんです、と認めざるを得なくなる。
前日の支流の風景よりずいぶんと寒々しく見える。下界では桜も散り始めるころだが、ここはまだまだ早春の空気に包まれている。
久しぶりに上がった小さな飛沫もフライをくわえてはもらえなかった。
それでもめげずにロッドを振り続けて
やっと小さなヤマメを手にする。反応はけっこうあるのだがやっぱりそれなりのヤマメはまだ動いていないのだろうか。
以前は岩盤に沿っていい淵だった、今はすっかり埋まってしまっているがわずかに残るその痕跡でヤマメがはねた。
これでも今日一番、ここまでかかったヤマメたちはみんな痩せている。餌となる虫がすくないのだろうか。
時刻はまもなく2時になるところ、退渓場所も近い。やっとヤマメのスイッチも入ったのか小さな瀬の肩で連発、でも魚は小さい。
朝、ルアーマンを見かけた大場所にたどりついた。あれからもう5時間はたっているからプレッシャーはリセットされているだろう。しかしここでまた2回連続のやらかし!上流側はフッキングしなかったが、下流側で出たヤマメは一度はフッキングしたのだが外れてしまった。しかもフックアウトした後しばらくグルグルとローリングを続けるおまけまでつけてくれた。2匹とも20cmクラスだっただけにショックが大きい。
2度のやらかしにもかかわらずその下でライズしたチビは素直にフライをくわえてくれた。相手をしてくれるのはうれしいが、おまえじゃないんだよなー。
もう最後の最後、淵頭わきの緩流部でヤマメが躍った。
やらかした2匹ほどのサイズではないが見かねたヤマメがしょうがないなあとばかりに慰めにきてくれた。

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Posted by wind knot at 17:10│Comments(0)
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