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2025年03月31日

うつくしたのし春ヤマメ






暖かさを超えて暑いくらいだったり、また冬にもどったり、春の陽気はなかなか安定しないが、ちょうど初夏の陽気となった先週3月26日から27日にかけて、うまい具合に釣りに行けた。

解禁は神流川C&Rでのミッジングだったが今回は自然渓流でのヒレピンねらい。下界では25℃を超える夏日の予報だったが、プチ山岳渓流の釣り場でも最高気温は20℃を超えるとあり、山のヤマメたちもそろそろ動き出すはずと期待した。





お気に入りの渓、幸いに先行者の車もなくすんなり入渓。うまくいけばいきなりライズにも出会えるプーるが広がるが朝8時半前ではさすがにそうはいかない。
それでも水温を計ると9.8℃、6~7℃かと予想していたのでこれはいけるんじゃないの~、という気になる。





足元の足跡を確認、はっきりそれとわかる人の足跡はないが、なにやら野生動物の足跡がたくさん。シカかカモシカはたまたイノシシだろうか、エッジのくずれたのは黒いやつの足跡に見えなくもない。用心に越したことはないが今シーズンも豊かな自然の中で釣りができることがなによりうれしい。






手早くロッドをつなぎフライを結んだ。いつものハックルスタッカーアドバンス、私にとってのスタンダードパターン。サイズはとりあえずはこのあたりからかと#16を選んだ。





釣り始めて間もなく小さな飛沫があがった。





小さな飛沫の主は小さなヤマメ、このサイズでも初物のヒレピンだ。会いたかったよ、ありがとな、と流れにもどす。これにて自然渓流にての2回目の解禁達成。








10分とたたない間に2匹目、ちょいサイズアップ。これもまださびが残っているかな、黒っぽく見えるのは朝の光量不足のせいかもしれない。





フライはこれ、実際にちらほらと飛んでいるのはもっと小さい虫だが、♯18以下のサイズはできれば使いたくない。♯16で問題なく出てくれてひと安心といったところだ。





記事を編集していてあれ、1匹目のポイントと同じ写真か?と思ったが違った。それぐらい似たようなポイントということ、この日のヤマメの付き場がよくわかる。





17~18㎝だがだんだん春のヤマメらしくなってきた。





早めのコーヒーブレイクをとったあと小型を2匹追加した。次のポイントは開きから瀬尻にかけてヤマメ好みの流れ。肩に近いあたりまで底石がいい具合に入っていていかにもいそうだった。





思ったとおりでまた少しサイズアップ。





同じ場所でもう1匹、ただしサイズは少し縮んだ。

スタートして1時間すぎたころから風が強くなってきた。7‘6“のロッドに16ftのリーダーシステムでいい感じに釣っていたのだがだんだんフライの落ちつきが悪くなってくる。ティペットを20㎝ほどカットして少し楽になった。

ここまでほとんどアップストリームキャストでストレートな流れを攻めているからティペット先端を小細工して流すこともない。一度メンディングして手元の流れをクリアすればドラグに気をつかうこともないので軽快な遡行だった。








サイズは伸びてくれないがヤマメがプリプリになってきた。このヤマメは体側のオレンジも美しく春らしさを感じさせてくれる。





午前中いっぱいで“ツ”抜けも達成できた。コンビニおにぎりとドーナツでかんたんにランチをすませて午後の部を再開。
ストレートな長瀬の開き、ここは絶対に出る。







よーし、ねらい通りの連発。1匹目はここまでで最大だったが、20㎝までは届いていなかった。





今度は手前に石がならんでちょっと投げづらい。流れもからみ合ってヨレまくりなのでど真ん中に一発勝負のキャスト、出た!





これもプリプリにして淡い山吹色をした美ヤマメ。こういうヤマメに会えるのがとにかくたまらない。





そして一区切りのえん堤。右側の泡だまり近くでライズしていればこれをねらうのだが、ライズも魚影も見えない。
それではと左の岩に向かうストレートな流れにフライを乗せる。





いい魚だ、夏には一回り大きくなってさらにきれいになってくれるだろう。それまで持っていかれないように気をつけてくれ。





泡だまりのライズはなかったが、奥のフラットな水面で2度ライズしたのを見ていた。ヤマメを驚かせないように慎重にフワッとフライを落とす。





3回目のキャスト、岩角ギリギリでフライをくわえてくれた。





区切りのいいところで上がろうかと思ったが、時間はまだある。もう少しやるかとえん堤の上に出た。

岸際でさかんにupdownを繰り返しているメイフライの群れに帽子を一振り。捕まえたのはマエグロヒメフタオのスピナーだった。スピナーももちろんダンも捕食対象にはなるのだろうが、この時期のヤマメたちにとってはいかにも大きすぎるような気がする。
マエグロヒメフタオのダンが流れてヤマメが食ったという場面には残念ながらお目にかかったことがない。





ゆるめのぶっつけから始まる岩盤沿いの大場所、大物もいそうだが。





“大物”とはいかないがそれでもこの日一番の20㎝、ちょっとさびてやせているか。里川とは違ってこの川で3年目を生きていくのは過酷なのだろう。だが“大物”はきっといるのだ。シーズンは始まったばかり、まだまだこれからだ。といつも思うのだが・・・







えん堤上のストレートな流れが続いた。ここもいいのがいそうだがなかなかかんたんにはいかない。ラストはかわいいヤマメだった。

遡行時間も7時間を超えて集中力も途切れがちになってきたようで、立て続けに3本のフライをロスト、1日で合計5本のフライを枝にとられてしまった。

はぁ~、疲れた、と背中を伸ばしてティペットから先を失ったリーダーをリールに巻きとった。けっきょく風はおさまることなく吹き続けて、最後は集中力の衰えとともにフライロストの原因となったが、集中しているときはそれほど気にもならなかった。

何はともあれ20を超える美しい春ヤマメに会うことができたのは期待以上、楽しい“ヒレピン解禁釣行”だった。




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Posted by wind knot at 14:27Comments(0)フライフィッシング

2025年03月17日

やっと解禁






3月13~14日、上野村の神流川でやっと解禁。
ほんとうは前の週の3~4日で解禁する予定だったのだが、まさかの雪と雨になってしまい10日遅れての釣行だった。

思えばこのブログも昨年の11月20日以来ほったらかしとなっていた。この間、ハコスチ釣りには2度ばかり出かけたのだがいずれもあまり芳しい釣果ではなくてブログアップする気にもなれないでいた。

釣りにはあまり行けなかったが、フライは巻いた。いつものフライのストック補充や改良パターンなどそれなりに数もつくってBOXはパンパンになった。

そんなわけで満を持しての解禁釣行だったが、解禁日から2週間ちかくもたっての神流川はなかなかどうして甘いものではなかった。


13日の朝、ヴィラ裏のC&Rエリアに着いたのはもう8時半に近く、ライズポイントには5~6人の釣り人が入っていた。ざっと見て回ったところぽつぽつとライズはしているようで水面近くにはユスリカらしい小さな虫が飛んでいた。





上下の釣り人にはさまれた民家下のポイントが空いていたのでまずはここからかと目をこらすと数匹の魚影が確認できる。底べったりということはなく中層に定位しているようで、しばらく見ているとときおりポツンとライズもしている。





たまたまカメラを向けた上流側のフライマンのロッドが見事にカーブを描いていた。

ム、こうしてはいられないと私もロッドを振る。





運よく、釣り始めてまもなくファーストヒット。フライはまずはこれからかと結んだ#20のユスリカフローティングピューパだった。





意外とあっけなく釣れたのは7寸ほどのここではかわいいヤマメだった。これにて2025年シーズンも無事に解禁。

さて、何をたべているんだ?とストマックを採らせてもらう。





ストマックポンプのチューブに褐色の塊が吸い込まれる。けっこうしっかり食ってるなと思ったが出てきたのはほとんどシャック、2匹だけメイフライのニンフが入っていた。

うーん、なんだろうね、とりあえず羽ものは入っていないが水面膜にぶら下がるピューパは食ったんだから上を見ていることは間違いないか。





これで連続ヒットとくれば今年はいいかも、となるのだがそうはいかない。フライなど見向きもされない時間がしばらく続く。

水面近くを飛ぶ虫が増えてきたように感じて、こいつはどうだと#26のユスリカアダルトを流してみると今度はあっさり食ってきた。





サイズアップして26㎝ほどのいいヤマメだ。フライもいいところにかかっている。





そしてまたストマック、今度はシャックはひとつもなくてストーンフライが10匹あまりとユスリカピューパなどが少々。またしても羽の生えてるやつは食ってないんだ。ということはストーンフライのフローティングニンフってことか、それなら話は早いんだがと期待するが、そううまくいくはずないさ、とも思う。

案の定でストーンフライのフローティングニンフは気に入ってはもらえなかった。あれこれフライを取り替えながら、水面で釣るのはあきらめてストーンフライのニンフを沈めてみることにした。

ところがそうこうしているうちに下流側の釣り人がいなくなった。よし、ここは来る前から入りたかったポイントだ。年にもよるが魚がたまっていて悠然とライズを繰り返している場所で、いかにも釣れそうに見えるのだが、魚はスレッカラシでフライなど気にしないかあからさまに嫌がってよける。今年はここでライズしているようならなんとかして釣ってやりたい。





さっそく移動してみると、なんと例年にもましての大きな群れ、ヤマメがごっちゃりたまっていた。残念ながらライズはしていないようだが群れの大きさに、うはー、こいつぁすげえ、と思わずほくそ笑む。

セッティングを変えたばかりなのでとりあえずはそのままストーンフライのニンフを流してみた。数投目でインジケーターが水面下に吸い込まれた。





いいサイズ、よく太ったヤマメだ。





場所が変わったのでまたストマック。今度もシャックが主体、ストーンフライのニンフが2匹とメイフライニンフが一つ見える。ユスリカは大き目の個体が目立つようだ。フライはストーンフライにサイズ、カラーともマッチしていた。

写真を撮り終えてタバコを一服していると水面近くを舞っている虫の量が増えているような気がした。それと同時にライズが始まった。いよいよかとあわててドライフライのセッティングに変更する。実はルースニングのセッティングを済ませたロッドも車に積んであったのだが、ここではポイントを離れるとすぐに新客に入られてしまうので面倒でもいちいちセッティングを変えるしかない。激戦区ゆえにしかたのないことなのだ。











ヒットフライが特にあったわけではなくて1~2匹釣るとすぐに飽きられてフライチェンジを強いられた。ユスリカ、ストーンフライのアダルト、フローティングニンフ、ピューパとローテーションさせて午前中いっぱいでなんとかツ抜けにはとどくことができた。

“ここのライズを釣りたい”という願いはかなったが今回は群れが固まっていて釣りやすかった。もうしばらくすると群れがばらけてプールのあちこちでライズするようになり、そのころにはヤマメたちのスレッカラシ度も半端ではなくなる。そうなってからのライズを取れるようになってこそ本物、という気もする。


昼休憩の後は野栗沢出会いのプールに入ってみた。午前中のような群れは見えないが中央の深場と対岸寄りの流れに一回り大きな魚影がいくつか確認できる。





このポイントはニンフに分があるだろうと読んで午前中は使わなかったルースニングのセッティングをしたロッドを携えていた。見る限り魚は中層よりやや下に沈んでいるのでここはルースニングで正解だろうと思えた。

そして読みは当たって深場をゆっくりと流れるインジケーターがすっと引き込まれた。





ロッドに伝わる手ごたえのあるファイトに尺いったか?と思ったが28㎝ほどか、しかし体高があっていかにも強そうなヤマメだった。





#20のブユラーバがいいところにかかっていた。





次は対岸の駆け上がりの流れにフライを乗せる。キャストしてすぐにインジケーター先行となるようにメンディング、さらにロッドをフリップして中央部の流れの影響を受けないようにラインにスラックをたっぷり入れる。そのままでは魚がかかったときに合わせにくいのでドリフトの様子を見ながらスラックを回収したりまた入れたりを調整する。ルースニングというと投げたらあとはインジケーターを見ているだけ、と思いがちだが実際はいろいろとやることが多くて忙しい。

ひと区間をほぼ流し切ったところでインジケーターがスッと上流側に引き込まれた。よし、いい当たりだ、さっきのヤマメよりもさらに重いファイトで今度こそ間違いなく尺はこえていそうだ。でかい、バレるなよと腕を伸ばしてネットイン。





内径28㎝のネットから余裕ではみ出る35㎝だった。急激に成長するとパーマークが追いつけなくてドーナツ状になるというが、このヤマメは朱みをおびた体側にドーナツ状のパーマークが並んで放流魚とはいえしばし見とれてしまった。





なんと皮1枚のフッキング、よくバレなかった。





これはさらに朱みがつよく出たかっこいいオスヤマメ。今年はヤマメのコンディションがいいような気もする。





このヤマメがラストフィッシュ。午後の部は6匹の追加で1日目は合計16匹のキャッチだった。

けっこう頻繁にストマックを調べてみたのがどれも複合した内容物で捕食物を絞り込みにくかった。メインで食ってるのはストーンフライだと思われるのだが、フライはもっと小さいユスリカ系に分があったのはやはりプレッシャーのせいなのだろう。


2日目の朝、前夜つい飲みすぎてしまい目覚めたときはもう6時半を回っていた。しまった寝過ごしたと焦ったが、もうあわててもしょうがない、ゆっくり朝飯を食べてから宿を出た。

2日目は役場前のC&Rをねらうつもりだったのだが行ってみると興和橋も役場前もすでに満員御礼の盛況。しかたなくまたヴィラ裏にむかうとこちらはまだだいぶ余裕があった。





昨日よかったプールの上流、民家下の護岸ブロックの切れ目が空いていたので入ってみた。大型のヤマメは見えないが中に1匹、完全に上ずってライズを繰り返しているやつがいる。よーし、とこのヤマメをねらうことにした。

食っているのは水面を流れる小さな虫でユスリカだと思うが、アダルトなのか脱皮中のピューパなのかはわからなかった。フライもこれか?と思えるものを次々と繰り出してみるが食わない。

ティペットも9Xに落として上流側に逆U字をつくりフライ先行で流すことを心がける。完璧にフライ先行のドリフトができたときは反応がいいが、あと一歩、食うところまでいかない。

一度だけ食わせることができたが無念のすっぽ抜け、フライは口に入っていたはずだがフッキングしてくれなかった。

かれこれ1時間、1匹のヤマメと対峙していたが最後は根負けしてギブアップ。参りましたと頭をさげるしかなかった。


上流側のライズポイントは今回はライズが少なく釣り人もいたのでルースニングのセットをしたロッドに持ち替えて下流にむかった。昨日の午後35㎝を釣った大きなプールは上流側に釣り人がいたが下流側は空いていたので一声かけてから入ってみた。





手前の深場にも魚影はあるがかなり深い、やはり対岸の流れをねらうべきだろうとロッドを振り始めた。





流れの手前側、流速の境い目に入ったインジケーターが引き込まれて2日目の初ヒット。





ストマックは羽もの以外はなんでもありという感じで好き嫌いせずしっかり食べている。直近で流れているのはユスリカピューパか。1日目はあまり出てこなかったブユラーバがいくつか食われていた。しかしフライが巨大に見えるほど本物は小さい。ユスリカは比較的大型なのでこのあたりは“黒くて細長いやつ”と見えればOKなのだろう。







今度はシャックのほかは明らかにストーンフライに偏った食い方をしている。フライはユスリカにもブユにもというシルエットだが、カラーはストーンフライにも似より。

人間はどうしてもユスリカだ、ブユだ、カワゲラだと区別したがるが魚たちにはそんなことはどうでもいい、好き嫌いなんていっていたら生きていけないのだから食えるものならなんでも食うのが本来なのだ。それを釣り人が邪魔するから〇〇しか食わないなんていうことになったりする。





さびの残った黒いヤマメかと思ったらここではなかなか会えないイワナだった。







大物は出てこなかったが、なんとか5匹をキャッチ、このプールではルースニングを堪能することができた。





最後に下流の深場、魚が浮いていればドライフライでも釣りになるのだが今はまだ深く沈んでいる。中層に見えるやつは何とかなりそうなのでインジケーター下を長くしてチャレンジしてみる。インジケーター下を5.5fに設定、私の腕ではトラブルにならないギリギリの長さ。

小1時間やってみて2回ヒットしたがいずれも抜けた。2回ともインジケーターがモヤーっと沈み込む感触で根がかりかと思った。インジケーターとフライの間がゆるんでいたのか、
ティペットが長ければ当然ながらあたりは出にくくなるわけだよなと改めて思う。

車まで戻りながらだれもやっていない瀬をドライフライでたたいてみたが時期尚早、ネイティブちびヤマメも含めていちどの反応もなかった。

2日間の解禁釣行、ヤマメたちはまだ深場に群れているようだが下流のプールでは少し散り始めてきたかなという印象だった。瀬にはまだまったく入っていない。すでにかなりすれているのは間違いないが、ストマックからは羽ものが出てこない。もう少し暖かい日が続いて虫が飛ぶようになれば痺れるライズゲームが楽しめるかなと思った。






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Posted by wind knot at 10:55Comments(2)フライフィッシング