鳥首峠から有間山へ

wind knot

2017年10月18日 14:01







もうだいぶたってしまったが、10月5日に久しぶりに低山ハイキングに行ってきた。
今さらという気もするがフライフィッシングとあわせたアウトドアワークの記録としてブログにも残しておくことにする。

歩いたのは昨年末にJICKYさんから薦められた奥武蔵のコース。年が明けてからも雪がありそうで躊躇しているうちに渓流が解禁してしまってけっきょくいけずにいた。今年の渓流も禁漁になったところでやっと登ることができた。

JICKYさんのブログだと「忘年会の前にちょっと山を歩いて」という感じなので、そんなにきついコースとは思わなかったのだがまったく甘かった。

JICKYさんは名郷から時計回りに蕨山→有間山→鳥首峠と歩いて西側の裏山大日堂へと下った。最初から「急登が続いて」とあったので軟弱な私は逆周りのコースをたどることにした。


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名郷の有料駐車場に車を止めて歩き始める。最初は舗装された道路を行く。





20分ほどでキャンプ場の看板に出あった。ここまでは川沿いの道を散策気分で歩く。





白いコンクリートの塊が現れた。ここは石灰石の採鉱場。





この採鉱場の入り口が登山道の起点。





かつてはこの先に白岩という集落があったらしい。「昭和60年以降は無人となった」と書かれていた。今から30数年前・・・ほんの少し前までという感覚だ。





この案内板を見ると構内には鉄道があったりモノレールがあったりするらしい。





上から覗くとたしかに線路があった。





少し進むとモノレールの軌道らしきものが登山道に沿っている。





このモノレール軌道、かなりな傾斜に沿って続いている。





登山道が軌道の下をくぐる。石灰石の採掘は現在も続いているように書かれていたがこのモノレールは今も稼動しているのだろうか。





集落の跡、すっかり崩れてしまった民家らしき建物だが屋根は残っていた。





この民家はまだ崩れずに残っていた。ちょっと失礼して中を覗かせてもらうと子供の乗り物が縁側に放置されていた。すっかりさびてしまっているが30年ほど前にこの山の中でこれに乗って遊ぶ子供がいたんだということに驚いた。山奥の集落跡=過疎と高齢者というイメージがあるせいだろう。雨ざらしになって波打っているLPレコードのラベルに「武道館LIVE」「戸倉俊一」の文字がかろうじて読み取れた。ひょっとしてピンクレディ?ここで子育てをしていた住人は私と同年代かもしれないな、となんだか懐かしい気持になった。世の中には廃村マニアというような人たちがいるらしいが、こうした廃墟、廃村には不思議な魅力があるのはよくわかる気がする。






鳥首峠に着いた。白岩の廃屋からはけっこうな急登だったが特に峠の直下はきつかった。ジッキーさんは反対側から歩いてきてここから西側へ降りたのだ。私は南に折れて有間山をめざす。





鳥首峠からは穏やかな峠道が続く。西側の木が伐採されていて見晴らしもいい。このあたりがジッキーさんおすすめのポイントだが、ジッキーさんが南から北に向かって歩いているのに対して私は北から南に向かっている。どうも眺望は北に向かって歩いたほうがいいようで、歩く途中で何度も後ろを振り返ることになった。





ジッキーさんのブログと照らし合わせると正面のとがった山が三つドッケだろうか?





背よりも高いススキの中を掻き分けながら歩く。





両神山は私にもよくわかる。





花はあまり見かけられなかったが、この花はかわいかった。






尾根を伝って歩き、滝入りの頭、しょうじくぼの頭、ヤシンタイの頭、という小ピークを越える。それぞれの"頭"の前は急な登りになってそのたびに息が上がるが、坂の距離は短いので気持ちよく歩ける。





この花は途中で何度か見かけた。リンドウの仲間だろうか、よく見ると紫の花弁に緑色の小さな斑点がある。現場では気づかなかったのだが写真を見るとその小さな斑点がブラウントラウトのスポットを思わせてなんとも美しい。





そして有間山に到着、ここまで昼食を我慢してきたので腹ペコだ。このあたりに東屋があるのでは?と探したがみつからないので手ごろな石に腰掛けてパスタをゆでた。気温は10℃ほどだから腰をおろしていると急に寒くなる。ザックから薄出のフリースを出して羽織った。

昼休憩を終えて下りにかかる。





歩き始めてすぐ、このコースで唯一すれ違った人はなんと自転車を担いで歩いていた。開いた口がふさがらない思いだったが、なんともすごい人がいるものだ。





はじめはゆるやかだった下り坂がだんだん傾斜を増す。ジッキーさんが急登が続くといっていた道を慎重に降りていく。





逆川乗越しという名の場所に東屋があった。有間山の頂上にあると思っていたのは記憶違いだった。
そして急なくだりがえんえんと続く。足元は小石が多いのとドングリが大量に落ちていて滑りやすい。何度もズリッとやっては汗を拭く。





下りの行程もだいぶ進んできたというところで出会った木の葉の色づきにほっとする。





もうあとひとふんばりだ、といいたいところで今度はロープの設置された岩場、ここを下るのは正直いってちょっと怖かった。





岩場をすぎてしばらく、道は植林の中の九十九折にかわった。ここを抜ければ林道に出られる。しかしここで右足の太ももの裏が攣って小休止。





今回のコース、歩行距離11.65km、標高差800m、累積標高1006m、所要時間は6時間49分 ということで標準コースタイムをかなりオーバーした。ジッキーさんのレポートが宴会前のひと登りという感じだったのでほんとうに甘く見ていたが、めちゃくちゃ疲れた。下りの最後では足も攣るし、帰ってからは3日間ほど太ももの筋肉痛悩まされることになった。

久しぶりの山登りもう少し楽なコースから始めるべきだったが、ぜいぜいと息を切らせながら坂道を登っていく爽快さは釣りにはない心と肉体の開放感を味あわせてくれた。11月になったらまたどこかへ出かけてみたいと思っている。






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