新緑の渓で不調の始まり?

wind knot

2025年05月22日 19:32

少し時間が空いてしまったが、5月12~13日の釣行記録。
GW明けの釣りは上野村のヴィラ裏でまずまずといったところだったが、季節は新緑の一番きれいなころ、ここは自然渓流でヒレピンをねらいたいとヤマメの溪へ。





林道をちょっとだけ歩いて入渓ポイントへ。
あいにくの曇り空で輝く緑の中とはいかなかったが、前日の雨でしっとりとした森のにおいを嗅ぎながら歩くのもまた気持ちがいい。





川に下り立ったのは8時半をすぎたころ、静かな水面に映る緑が美しい。これで晴れていたら最高なんだけど、とは思うが天気ばかりは仕方がない。雨じゃないだけありがたいところだ。

釣りにはピーカンの晴れはよくなくて曇り空か多少の雨のほうがいい、とはいうが私は晴れた日の釣りが好きだ。せっかくの渓の景色はやっぱりたっぷりの陽光のもとで楽しみたい。それともうひとつ、メガネでなんとかごまかしている老眼が光量不足に弱いこと。明るくないととにかく見えない。水面を流れるフライも、アイに通そうとするティペットも悲しくなるほど見えないのだ。

この日は薄曇りというぐらいの曇り空でフライが見にくいというほどではなかったが、前日にくらべてかなり気温が下がるという予報が気になった。





3月の末に来たときはいい思いのできたこの渓、新緑につつまれてピッカピカのヤマメに出会えることを期待したが、いっこうに反応がない。GWに抜かれてしまったか、やはり前日との気温の差が影響しているのか。





釣り始めて1時間以上がたって、岸がくずれて木が覆いかぶさったこんなところからやっと最初のヒット。やっぱりそうとうに叩かれたあとってことか。





18㎝ほどだがプリプリのきれいなヤマメ、とりあえず1匹には出会えてほっとする。




また1時間たって今度はストレートな瀬のお尻から。もっと上の開きから出ると思っていた。いかにも竿抜けっぽいところにいるかと思えばこんなところにいたり、どうも着き場がおかしい。





これも体高のあるいいヤマメ、もうちょっとだけ伸びてくれたら言うことないのだが。出てくれただけありがたいと思うべし。





川幅が広がる流れの変化で良型が2回でた。2回目はそれこそ全身を露わにしてフライに飛びついたが口には入っていなかった。

同じ魚が2回でたのか別の魚かはわからないが、ほとんどコンタクトも得られない状況で2回連続のミスは痛い。





それからもパッとしないのでいったん林道に出て下流に移動、前回よかった区間に入りなおすことにした。





ふたたび川に下りて遅い昼休憩をとり、釣りを再開。場所を変えたからと言って状況が劇的によくなるということはもちろんなかった。





午後は落ち込み脇からかわいいのが1匹だけ、このあとは2度ばかり反応があったがいずれもすっぽ向けだった。





ここで出たのは釣れていればまあまあなサイズだったかもしれない。





ここはチビがピチャッときただけ。

薄曇りだった空はだんだん暗さを増して今にも泣きだしそうな気配だった。こうなるとフライも見えにくくなってくる。今日はもうだめだなと少し早いが退渓することにした。





この日は近くのキャンプ場にバンガローを借りた。退渓してすぐ小1時間ほど土砂降りの雨になったが、その後は小雨まじりの霧につつまれた。さいわいにバンガローエリアはほかのゲストもいなかったので炊事棟を貸し切りで使わせてもらった。

今日はだめだったな、とブツブツいいながらも酒はすすむ。明日は天気も回復、快晴で夏日の予報だ、きっと今日の分も挽回できるさ、と盃をかさねた。





炊事棟の向こうは闇と霧につつまれているが、手前の枝だけランタンの明りに浮かび上がって妙にアートな眺めだった。こんななんでもない景色が不調だった釣りにささくれた心をそれとなく癒してくれる。






翌朝、予報どおりに空は晴れ渡っていた。山襞にはまだ霧が漂っていたが優しくやわらかな山並みを見ていると、ああ、今日はいい日になりそうだという気持ちになってくる。





朝飯を食べ終わるころには霧も消えて空はまぶしいほどの快晴に、暑くなりそうだ。さあ、今日はがんばるぞと炊事棟をささっと掃除して川へと向かった。





下りたったのはえん堤上の開放的な流れ、前日とは打って変わり緑も水も輝くほどに美しい。新緑というのはやはり輝く陽光があってこそだなと思う。





しばらくしてこんなチャラ瀬でピチャッと小さな飛沫、いや~小さいなオイカワサイズといったらオイカワが気を悪くしそうだ。

オイカワならこんなチャラ瀬にも着いているだろうが、ヤマメたちも意外とチャラ瀬は好きなものだ。少しでも水深に変化があったり底石があって水面がよれているようなポイントを探してねらってみるが反応は続かなかった。





チャラ瀬ゾーンを過ぎたところでまたピチャッときた。なんだ、春先よりも小さいぞ、ここも抜かれているか、いじめられて出てこないのか。





これまで実績のあるポイント、ふたつに分かれていた流れの合流部がちょうどよく掘られていてヤマメの着き場になっている。そしてまずまずのサイズがふっとフライを見に浮き上がった。

見ただけでくわえてはくれなかったが、やっぱりいた。Y字の筋を少しずつずらしながら何度もフライを流してみる。

来た!見たところ23~4㎝はありそうなヤマメが流心から反転してフライを追いかけた。しかし流れきれずにドラッグがかかったフライを見切ったようにそのまま下流に走っていっていく、完敗。

膝に手をあててク~ッとうなる。2回、出たんだ、あとちょっとだったがフライを追わせちゃったからな、ドラッグがかからなくてもたぶん食いきれなかったろう。





気を取り直して先へ進む。また現れたチャラ瀬ゾーンは最前よりも水が厚くなり、一つのランが短くメリハリが増している。





ここはいそうだ、というポイントから出てくれた。オイカワならグッドサイズだが初夏のヤマメとしてはいかにも物足りない。





岸に近い小さなよれ、フライでしかねらわないだろうという流れ。





少しサイズアップ、きれいなヤマメだ。晴れた日は空が写り込まないので魚がきれいに撮れるのがいい。





さらに釣り上がっていくがほとんど反応がなくなってしまった。だんだん釣る気がしぼんできて、もっぱらキャスティング練習をしているような気分になってくる。新緑と川の音につつまれているだけで気持ちはいい、釣れなくたって十分に楽しいのだ。

ちょうど風もなく障害物も少ないのでのびのびとロッドが振れる。いつもは7‘6“のロッドで15~16ft、長くても17ft弱のリーダー+ティペットで釣りをしているが、この日は18ftまで伸ばしてみた。

キャストを続けていると肩を中心にロッドがしっかり平面上をトレースすれば、手首の返しをコントロールするだけで18ftでも楽にターンオーバーするようになってきた。リーダーと水面の角度、手首の返しの加減でターンさせずにスラックを入れればティペットが長い分、ドラッグフリーでより長くきれいに流せる。あらためてその効果が実感できた。





もう昼になろうかというころ、岩盤際で20㎝には届いていないぐらいのが顔を見せたが、たぶんフライは口にいれていなかった。これが最後のコンタクトだった。

最後のほうはもっぱらキャスティング練習になってしまったが、釣りたい気を抑えて真剣にロッドを振るのもたまにはいいものだ。18ftが標準のリーダーシステムになるとは思っていないがこれが楽に振れれば16ft前後がとても扱いやすくなる。

もちろん、次回はキャスティング練習などしなくてもいいようにちゃんと釣りがしたい。とは思うのだが・・・









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