今週も釣り。19日(火)、20日(水)と今年の解禁に行った川に再びでかけた。天気予報では2日ともに暖かく風もないはずだったが初日はそれほど気温は高くなかったように思った。2日目は暑いくらいだった。
解禁日には数台の車がすでに止まっていた林道も今回は1台の車も見かけなかった。よかったと思う反面、釣れてないんだろうなとも思う。前回より少し下流からスタートすることにした。
水はやはり渇水気味、暖かくなるとなればもう少し流れにメリハリが出る水量が欲しいところだ。
釣り始めてしばらく、最初の出会いは短いランの肩に近い辺りで訪れた。
かわいいヤマメ、盛期を思わせるような場所でフライをくわえてくれた。感触としては悪くはなかった。
10分後、石と石の間の流れがすぼまるところで
今度は少しサイズアップ、18㎝ほどだがまだやせたヤマメがきた。順調なペースだった。しかしここからが続かない。
一度だけ開きで顔を見せたヤマメもフッキングできなかった。やっぱりなー、最初がいいからといってそうはうまくいかないんだよな(いつものことだけど)とランチタイムをゆっくりとった。
ユスリカに混じってパタパタとストーフライが飛んでいるのを見かけるようになっていた。ふと見るといいところに1匹のストーンが止まっていた。これを見て魚が釣れたのとおなじくらいにうれしくなるのはフライマンぐらいのものだろう。
ランチのあと、1匹のヤマメを釣った。
堰堤に出会った。昨年はここで”ツ”を抜ける釣果を得たこともあった。その時はユスリカのスーパーハッチでライズの嵐だった。この日の水面は静かなものだった。
しかし1投目のフライが着水するとほぼ同時にヤマメが飛び出した。びっくりして大合わせになって宙を飛んできた。こりゃあ行けるかもしれないとキャストを繰り返すが数回の空振りをしたあと水面はまた静けさを取り戻してしまった。なんだよ、1匹だけか・・・と肩を落とすと右の堰堤際でライズがあった。ごみと泡に紛れてなにかが浮いているのだ。ユスリカかストーンかフライを#24のユスリカアダルトに結び替えてキャストするがゴミに紛れてよく見えない。
何度目かのキャストでようやく飛び出したのはライズしたヤマメではなかった。もう一度フライを#18のメイフライパターンに戻す。ダウンウイングに申し訳程度のインジケーターを付けたストーンフライはゴミと泡に包まれてまるで見えなかった。堰堤の壁ぎりぎりにフライを浮かべて「出ろ!」と念じる。
念が通じてヒットしたのは期待ほどのサイズではなかったがライズしていたヤマメだった。
ユスリカかカワゲラかと気をもんだ虫の答えはどちらも正解なのだが、けっこう大きなカワゲラを食っていた。カワゲラというのは羽を立ててパタパタやっていれば別だがそうでなければ目には見えない。サイズ的には#18のメイフライでちょうどということだったのだろう。ねらったライズがとれてしてやったりの気分だった。
してやったりの後は、この堰堤でヤマメに出会うことはできず、さらに堰堤のうえを探ってみるもすっかり振られてしまった。この日の釣果はチビヤマメ4匹に6寸ほどが2匹だった。
翌日は別の川の堰堤上からスタートした。この川は一昨年の雨で砂に埋まってしまい釣りにならなくなった。昨年の秋に一度だけ訪れてみたがそれなりに回復はしていたがかつてのポイントはほとんどが平坦な瀬に変わっていた。今回は軽く様子を見て帰るつもりだった。
砂が積もってどうにもならなかった流れはそれでもある程度の起伏を取り戻してはいたが底石の見えない砂底では魚の着き場もないのだろう魚影はまったく見えなかった。
いくつめかの曲流部、流れが岩盤にぶつかって深みをつくるその内側のたるみでフライの下に茶色っぽい影が動いたように感じた。気のせいかとも思ったが何度かフライを打ち込んでみた。ふわっと浮かび上がった鼻先が見えた、フライをくわえたように思ったが立てたロッドにあたりの感触はなかった。完敗だったが魚がいてくれたことがうれしかった。
その後は魚の気配もまったくないまま時間がすぎ、以前はイワナの泳ぐ姿を眺めることもできた岩盤脇の瀬にたどり着いた。ここも砂の堆積ですっかり浅くなってしまい魚影は望むべくもなかった。
一縷の望みを胸に落ち込み下の深みにフライを流すとすっと黒っぽい影が浮かんでゆっくりとフライを飲み込む様子がよく見えた。
今シーズンの初物となる22㎝ほどのイワナ、青みがかった体色が美しかった。決して大きな魚ではないがここにイワナがいてくれてフライをくわえてくれたことがとにかくうれしかった。
このイワナで今回の釣りはもう十分な気もしたが、もう少しと釣り上がる。
いかにもヤマメ好みの直線的な流れ、できればヤマメの顔も見ておきたかった。
思いが通じたか、瀬の中ほどで元気のいいしぶきがはねた。前日の支流のヤマメに比べるとさびもなく色白のきれいなヤマメだった。
昼を過ぎて気温がどんどん上がってきた。これからがいい時間かとも思ったが川は沈黙したままだった。ことし初のイワナにも会えたのでこれでよしとしようと思った。
薄手のフリースを2枚重ねていたが2枚とも背中のパックに押し込んで斜面を登り林道に戻った。額から汗が流れ落ちてきた。
にほんブログ村