猛暑脱出南アルプス釣行

wind knot

2018年07月27日 22:53






 明日は台風の接近で大荒れとなるようだ。その影響で今日は猛暑もすっかり落ち着いて過ごしやすい1日だった。猛暑が落ち着いたのはいいが、猛烈な風雨という台風の襲来は困ったものだ。先般の大雨で被害を受けた西日本の各地をはじめ新たな災害が広がらないことを祈りたい。

 猛暑の最後となった24日から昨日の26日まで南アルプスに釣りに出かけてきた。昨年は野呂川の源流部にある両俣小屋に泊まって釣りをしたが、今回は昨年スルーしてしまった広河原でテン泊しての釣行だ。
 24日の朝、芦安の駐車場に車を置いて8時発のバスに乗った。





 昨年は渡らなかった吊り橋を渡る。左手後方に見えるのが南アルプスの盟主北岳だ。この吊り橋を渡る人たちのほとんどは北岳に登る人たち、釣り人は僅かな存在だがそれでも毎日その姿がとぎれることはないようだ。そう、ここは激戦区なのだということはあとで思い知ることになる。





 広河原山荘で幕営と夕食の受付をすませてテントを張る。夕食は本来は前日までに予約しておくべきとのことだったが、なんとか受け付けてもらった。テン泊の人でここで夕食をとる人はあまりいないのかもしれない。





 テントを設営して一服したら釣りの支度をする。バスを降りたらここまではほんとに吊り橋を渡るだけの距離といっていいくらいだ。今回も60Lのザックを背負ってきたが、これならキャリーバッグでもいいかもしれないという気もした。まあ、さすがにキャリーバッグを引いてここへ来るひとはいないだろうが。





 川にはすでに3人の先客がいた。私が釣りはじめてしばらくするとそのうち2人はあいついで川を上がるようだった。先に退渓する人に声をかけると200メートルほど先の地点をさして、あそこまでしか行っていないとのことだったのでとりあえずその地点まではパスすることにした。

 ふだん釣りをしている群馬の渓流に比べると規模が大きくてつかみどころがない。これが平水らしいのだが水勢は強くてヤマメなら出てきそうな流芯やその脇のややゆるい流れでもイワナとなるとこんなところで釣れるのだろうかと思う。対岸の緩流部や反転流をねらいたいが手前の流れが強すぎてフライがなかなか落ち着かない。





 やっと手にすることができたイワナは瀬尻のごく浅い流れにいた。かわいいイワナだがとにかく釣れてくれてほっとした。





 2匹目は肩から飛び出してきた。釣りはじめてすでに2時間がたっていた。





 やはりここは激戦区なんだと思う。平日でも確実に数人の釣人が入り休日にはその数倍になるのだろう。並みの渓流どころではない。それでも下界が猛暑の中、最高気温は23℃どまりという標高1500mの高地を流れる川。そしてすばらしい景色、釣人の姿が絶えないのもうなずける。





 右の岩の影からイワナがすっと姿を見せてフライの直前でUターン、もちろん二度と出てくることはなかった。スレてる、フライをじっくり見たらまず食いつかない。それでも釣れる人は釣るのだからイワナの着き場、フライの選択など熟知すれば出会える確率は上がるのだろう。





 頭上をさえぎるもののないこの渓で真夏の太陽はジリジリと肌を焼くが空気は決して熱くはなかった。心地よいというにはちょっと気が引けるほどの風が終始ふきわたっていてフライをねらい通りにポイントに落とすには苦労したが肌は常に乾いていて気持ちよかった。

 上の写真の中央部、黒っぽい石がふたつ沈んだその中間にフライが流れるとき、魚影が浮かび上がった。





 やっととらえることができた8寸のイワナ。均整のとれたプロポーション、白点と朱点のバランスもよく美しい魚体だった。





 3段のえん堤、その下まで行ってみたがめぼしい反応は得られなかった。どうもその上まで行くにもなれずにすごすごと退却する。





 途中で出会った支流を覗いてみることにした。





 河畔林の中を静かに流れるきれいな渓だった。個人的にはこうした流れが好きだし、経験値はこうした流れで得たものがほとんどだ。

 水は少なかった。ゆるやかな水流はこちらの気配も筒抜けになりそうだった。ここは増水時のエスケープとしてもよさそうだったが入渓点からは対岸になるので増水時には入れないのかもしれなかった。





 姿勢を低くしてロッドを振るとすぐに反応があった。かわいいイワナだが釣れる魚がいることはわかった。林の中の流れで陽射しもさえぎられて涼しいし、風もない。ねらったポイントにフライを落とすのも容易でなんだかうれしくなった。





 このプールには何匹かのイワナが浮いているのが見えた。良型と思える魚影の上流にフライを浮かべるとさらに上にいたイワナが飛びついてきた。





 けっこういいペースで釣れ始めた。サイズはともかくイワナが相手をしてくれるのがありがたかった。





 水溜り程度の流れにいたのは





 今回の釣行ではめずらしい真っ黒なイワナ。





 その先のもうだいぶ細くなってきた流れの小さな瀬頭で飛び上がるようにイワナがフライに襲いかかった。




 
 8寸弱というところだが、ヤマトイワナの特徴をそなえていた。この日は野呂川本流とこの支流で合わせて8匹のイワナに出会うことができたがもしかしてヤマト?といえるのはこの1匹だけだった。


 今宵はこのへんでよかろうかい。






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