空梅雨かな

wind knot

2017年06月18日 11:39






気がついたら半月ちかくブログも更新していなかった。
月初めに福島で里見スクールに参加した翌週は釣りに行かなかったので釣りをするのは10日ぶりほどとなる14、15日の釣行。
今回はヤマメの渓をやって、その日はキャンプ、翌日はイワナの渓というスケジュールだった。

いつもより少し早めに家を出て8時前に川に着いたが、平日にもかかわらず林道には先行者の車がすでに2台。
追いやられるように上に上にと走っての入渓となった。





しかも川に下りてみるとご覧のとおりで水が少ない。うーんこれはちょっと、というスタートだった。
梅雨入りして以来の降水量は平年の3割ほどだという今年の天気、今シーズンもなかなか厳しい釣りが続きそうだ。





ともあれ入渓してから20分ほどで最初のヤマメがヒット、出足は悪くなかった。






里見スクール後はじめての釣行なので釣果は二の次、とはいわないが気持としてはキャスティングのスキルアップに力点をおきたい。タイトなループをつくることを心がけて釣りあがった。





なかなか思い通りに腕は動いてくれないが、それでも少しはループが狭くなってきているような感じはした。
しかし渇水気味の渓で限られた好ポイントをタイトにねらおうとするほどにループが乱れる。
それでもポツポツとフライを追うヤマメがいてくれたのが救いだった。





シーズン初期には瀬尻で反応したヤマメが、今回はコンクリートの際にぶつかる早い流れで食った。
季節は確実に進んでいるのだが水が少ないうえに水温が上がらずベストコンディションにはほど遠い。





今回も早めのランチタイム





朝のうち雲っていた空はいつの間にか晴れ渡って落葉広葉樹の葉を透かして届く陽光が美しい。





しばらく釣りあがったがサイズも伸びず、車にもどって下流に下ってみると朝いた車がいなくなっていた。だめもとでそこから入ってみたが、やはり反応は少なかった。

この日は前回と同じキャンプ地でテントを張るつもりでいたが、芳しくない釣果になんとなく気持が乗らず道の駅に降りて車中泊にしようかという気にだいぶ傾いていた。
日帰り温泉にのんびり浸かって疲れをいやしたあと、ビールを買いにコンビニに立ち寄り道の駅に向かった。
春先ならもうあたりは薄暗く、駐車している車もほとんどなかった道の駅だが、この季節は車もまだ10台近く停まっていたのを見てやはり川の畔でキャンプをすることにした。


今回スクリーンテントを組み立ててテントは張らずにコットで眠ることにした。
コットは買ってから一度も使っていなかったドッペルギャンガーのワイドサイズベッド
安くて幅が広いのが気に入ったが地上高が20cm弱しかないので地面から虫が上って来そうなのが気になった。
酔っ払って寝ちまえば大丈夫だろうと使ってみたが、幸い虫も気にならずに熟睡できた。虫よりもピーピーと甲高い鹿の鳴き声が気になったがそれもつかの間、あっという間に眠りに落ちてしまった。
このコット、組み立て方はかんたんなのだが平らな地面に裏返しにした状態でフレームに脚を差し込まなければならない。ブルーシートなどを敷いて作業しないとベッド面が汚れてしまうのが玉に瑕だ。


翌朝は鳥の声で目が覚めた。
朝食はカップヌードルだが、熱い食べ物が胃に入ると半分寝ている頭もはっきりと覚めてくる。山を下りてコンビニによって用を足しイワナの渓に向かった。






朝もまだ早いので今度は先行者もいない。20分ほど歩いていつもの入渓点から川に下りた。
気温は11℃ほど、水温も11.2℃とかなり冷たい。前日のヤマメの渓ほどの渇水ではないが、水はやや少なめで絶好のコンディションとはいいがたい。
6月終盤から本格的な梅雨空がもどってくるようだが、できれば梅雨の前半でしっかり雨が降って後半は気温も上がって梅雨明けに向かうというのが好ましいように思う。








最初のイワナは落ち込みの小さな反転流でフライをくわえた。





サイズは前日のヤマメと似たりよったり、この渓で昨年は尺も出ているので良型もいるはずだが今年はかわいいイワナばかりだ。








よく晴れた日で木漏れ日が川面を照らし、川底の石を輝かせる。








反応があるのは石裏の暗がり、反転流、小さな洞穴といったところばかり。たまに瀬から姿を現すイワナもいたが比率は4:1ぐらいだろうか。





斜めに置かれた石の暗がりにいた。








この日のイワナとしてはいいほうだった。暗い場所に隠れているイワナたちは体色も黒っぽい。













開けた高原を流れる渓に棲むイワナは体色も淡く透き通るような肌をしていてとても美しいが、こうした山岳渓流の暗がりに潜む黒いイワナはまた格別の野性味をもっていて見飽きることがない。





この小さな洞穴に入れたフライをめがけて黒い影が動いた。





瀬を流すのとは違って巻きやこうした穴をねらうときは静止したフライをイワナが食う。数秒から数十秒、ときには数分もフライを浮かべてイワナからのコンタクトを待つ。その間のドキドキする期待感が釣人を虜にする。
そのドキドキ感は一瞬で終わることもあるが長いあいだ続いたあげく何事も起こらないことが実は多い。

静止したフライをみつめるとき、時の流れは止まり流れの音も消える。自らの体内の鼓動だけが聞こえるような静寂に包まれたとき釣人はその自然との対峙に魅了されて抜け出せなくなる。






最後のイワナも小さいが谷間の宝石のように美しかった。


今週は半ばから梅雨空になるとの予報。雨中のキャンプは気が重いので日帰りでどこへ行こうかと思いはすでに渓に向かっている。







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