解禁からもう間もなく一月が過ぎようとしている。
ここまで釣行日数だけはそれなりにこなしてきたが、どこへ行っても水が少なくなかなか満足のいく釣りができていない。そりゃ腕のせいだろ、と言われればそのとおりなのだが、もう少し水量があればなあ、とは思う。
26日にはそれでもけっこうまとまった雨が降り、週明けの28、29日は天気も回復、気温も上がって絶好の釣り日和だろうと勇んで出かけてきた。
26日の雨はこのあたりではまとまった雪だったようで、河畔にはかなりの積雪が残っていたが、下りてみるとそれほどではない。
雪には足跡も見当たらず、日曜から釣人は入っていないらしい。
肝心の水量は前回よりも心持ち増えているように見えた。気温、水温ともに4℃ほど、これから気温が上がっても雪代が入るとすると水温の上昇は期待薄か。なかなか思い通りにことは運ばないものだ。
スタートからニンフかな、と思いつつも結んだのはドライフライ。低水温でのハッチを予想して#18のストーンフライ。
ここで2度フライにアタックがあったがフッキングしない。ドライフライに反応してくれることにほっとして、足を進める。
さらに数度フライに対してライズがあるが乗らない。いずれも出るのはそれなりに流速のある流れだったので、フライが口に入りきれていない気がした。
#16のメイフライに結びかえる。
いかにもヤマメ好みの長い瀬、流速はあまりないのでここは#18のほうがいいかと思いつつもそのままキャストすると瀬の中ほどで水面が盛り上がった。
お、ちょっといいサイズかもと慎重に魚を寄せる。
ファーストヒットとしては申し分のない20cmを越える美しいヤマメだった。この1匹にすっかり気をよくして足取りも軽くなる。
橋脚の角でヒット、しかし猛ダッシュしたヤマメのスピードについて行けないようにロッドはテンションを失った。これもいいサイズだった。
悔しいけれどこうしてフライにアタックしてくれる魚がいることがうれしい。
ここでフワッと浮かんできたヤマメはまさかのあわせ切れ。あわせ切れというのはめったにやらかしたことがないが、ティペットに傷でもはいっていたか、ぐぉっと獣じみた声をあげるのもまた楽しい。
それほど大きい魚と言うわけではない、せいぜい8寸あればというくらいだが、このクラスが連続して遊んでくれれば水面のフライフィッシングならではの興奮がある。なにしろ角度さえよければ魚が出てきてフライをくわえるところ、逃げるところの一部始終が見えるのだ、楽しくないわけがない。
このブログをご覧いただいている方はほとんどがフライフィッシングをされる方だと思うが、やってみたいとは思うけど・・・という方は今シーズンぜひチャレンジしていただきたいと思う。
さてその後も同じように一進一退の状況が続き、夕暮れ近くまでねばったものの釣果は芳しいとはいえなかった。
この日、手にすることができたのは5匹のヤマメ、最初の1匹がサイズとしても一番だったがどのヤマメも錆びも薄らいで春本番まで後もう少しというコンディションだった。
1日を渓でたっぷり遊んだあと、日帰り温泉で一風呂浴びてこの日は近くの道の駅で車中泊、春を求める釣り旅は翌日へと続く。
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