今年の解禁釣行は上野村の神流川C&R区間。
2日、木曜日のみの予定でいたが、事前の天気予報では霙混じりの雨模様、翌3日も休みだったので思い切って一泊することにした。
1日の昼の予報では2日は雨だったが、夜になると雨の時間帯が前倒しにずれて日中は曇りと予報が変わった。
予報どおり雨は夜半に上がり、8時半ごろ上野村のヴィラ裏C&R区につくと明るい曇り空、風はなく思ったよりも暖かい。
川にはすでに数人の釣人の姿、肝心のライズはまったく見られない。
気温4℃、水温は2.4℃これで日が差してくればライズの期待もふくらむが、たぶん1日曇り空となるとライズ待ちも厳しいか。
ライズポイントにはフライマンが入っているので、上流のプールの様子をうかがう。魚影は見える、水はほとんど動いていないくらいのゆっくりした流れ。水深も浅いのでドライフライにも反応しそうだがフライが流れてもピクリともしない。かといってフライを引いて誘いをかければ逃げてしまう。ヤマメは少し水深のある場所に固まってじっとしてまったくやる気なし。
今度は下流に移動、カーブの先の瀬に行ってみるとここでライズを発見。
ここも水深のあるところに群れを作っているが流れがあるので上流部よりヤマメの活性は高そうだった。
出ろよと期待をこめてフライを水面に投じる。
反応はある。上流側に立ちフライ先行で流す。数投め、水底からすっと浮かび上がったヤマメがそのままフライをくわえた。
2017年の開幕、最初のヤマメの心地いい引きを味わいながら無事ネットイン。
すでに秩父FFで入魂はすませているもののシーズンデビューのBlueHeron と記念撮影。
これから仕事なので、とりあえずここまで、続きは今晩また。
↓ ここから続き
このヤマメを釣ったのは上野村の冬季ニジマス釣り場で最後にいい思いをさせてくれた新作フライ、最初の1匹もこのフライで釣りたかった。
冬季釣り場でハコスチをねらったのは#16のフックに巻いたフライだったが今回はミッジサイズの#24。
ミッジサイズとはいえハッチしている虫たちに比べれば巨大なサイズだった。
ランディングしたヤマメの写真を撮ろうと足元の水面に目をやると極小のユスリカが大量に浮いていた。この写真には少ししか移っていないが実際にはこの10倍くらいの量が水面を覆っていた。
開幕のヤマメを釣って気分はよかったが後が続かないのはいつものこと、次のヒットは30分もたってからだった。
錆びのたっぷり残る体色だが胸鰭の先がピンと尖っていた。年越しのヤマメかもしれない。
最初のヤマメはストマックをとるのを忘れたので、今回はちょっとお腹の中を見させてもらった。
わずかに出てきたのはこれも極小のユスリカラーバ。ミッジサイズなどとよく言えたもんだと恥ずかしくなるほどフライが大きく見える。
それからさらに長い釣れない時間を過ごしてやっと釣れたのはこれも錆び色を残したヒレピンだった。
胸鰭の周りにユスリカがまとわりついている。しかしこのヤマメのストマックに入っていたのはまったくの別物。
シャックばかりだ。メイフライのシャックもあるがストーンフライのシャックが多い。さっきのヤマメと好みが違うのか、かなり時間がたっているからハッチが変わったのかはわからないが、とにかくこのヤマメはユスリカを食ってはいない。
と思っていたらなにやら首筋をもぞもぞとはいまわる。うわっと手をやると正体はこいつだった。
クロカワゲラ、そりゃあヤマメの胃の中にこれだけシャックが納まっているということは羽化したやつがいて当然なわけだ。
だが、その後は私のフライにライズしてくれるヤマメはいなかった。
上流のいつものライズポイントにもどってみたがずらっと並ぶ釣人に恐れをなして、ここで昼食をとるためにヴィラを後にする。
福寿庵でたっぷりと腹を満たしたあと、役場前に向かった。
こちらは意外にも人が少ない。みんなヴィラ裏に固まっているのか、もしかすると新設されたふれあい館裏の春季特設釣場にでも行っているのかもしれない。
人が少ないとはいえ、ライズポイントには先行者が入っている。おまけにしばらく眺めていてもライズのラの字もない。先行者もマーカーを使っていた。
下流に下っていくつかのプールにニンフを沈めてみたが反応も得られずまた役場までもどり、今度は少し上流の様子を見る。
ここには人が入っていないが、ときおり散発的なライズがあった。
ライズが見えればこちらも俄然やる気が出てくる。
はじめはアップクロスでキャストしたが反応がない。立ち位置をダウンクロスに変えてフライ先行で流してみる。水面近くまで浮いてくる魚が見える。
ツツーっと誘いをかける。突然魚が飛び出してきた。
大きくはないがいい出方をしてくれた。さっそくストマックを見せてもらう。
これもほとんどシャック。ユスリカのシャックもあるがやはりストーンフライが多いようだ。右下には羽化寸前のクロカワゲラ。
そして羽化したての羽が伸びきっていないクロカワゲラ。うまく飛び立てないカワゲラが水面をバタバタと動き回るのを演出するとたまらなくなって反応してしまうというところだろうか。
神流川生れのヒレピンも連続ヒット。
この釣り方で釣果を伸ばすことができた。といってもこの日はツ抜けがやっと。
後半のヒットフライ。ストーンフライはメイフライのような水面羽化ではなくて岸際や流れの中に顔を出している石の水際に這い上がって羽化をする。そして羽を乾かすためにメイフライのように羽を立ててかなり長い時間、動かずにじっとしているらしい。
さきほど首筋をはいまわったやつもそうだが、よく見かけるカワゲラは羽を折りたたんだ状態でいる。しかし羽化直後は羽はたたまれていない。
飛び立てずに水面を流されているときはたぶんボディをくねくねと動かしているようなこともあるだろうから、このフライのようにパッと見はストーンフライとかけ離れていても、ヤマメの目をくらませることができるのだろうと思う。
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