大雨と別世界

wind knot

2011年07月07日 20:58

4日から2泊3日で長野へ行ってきました。

初めての奈川という川、予約していた民宿でポイントなどを聞いて入渓。

しかし、どうもさっぱり反応がありません。



そこそこいい感じの流れなんですが、一度18cmくらいのがかかりましたが手元でばらし。
その後は沈黙を続けます。

上流へ行ったり、下流をさぐったり、となりの川へ移ってみたりしましたがさっぱりです。

そうこうするうちに空模様が怪しくなってきました。
今日は午後からまとまった雨の予報。大雨の前、魚は沈んでしまっているのかもしれません。
見切りをつけて宿にもどることに。

ウエーダーを脱ぎ始めたところで大粒の雨が、間一髪でした。
それから翌朝まではもうたいへんな土砂降りの雨が続きました。
山間の一軒宿、降り続く雨に、裏山が崩れてきたりしたらどうなるんだろうか・・・
などと本気で心配してしまいました。

翌朝、まだ強い雨が降っています。

宿の前を流れる川も増水してまっ茶色。これではこの近辺の川はどこも釣りのできる状態ではなさそうです。
ここに2泊の予定でしたが、予約をキャンセルしてもらい移動することにしました。

向かうのはあそこなら何とかなるんじゃないかという一縷の望みをかけた木曾の川の上流部。

朝7時、宿を出るころには青空も見えてきましたが、移動途中に見かけた川はどこもカフェオレ色に近い濁り。

川の上流部へ続く道が工事で12時までは通行できないとのことで早めの昼食をとったりして時間をつぶしながらのんびり進みます。

めざす川も下流部は濁っていましたが、自然湖までくると濁りもなくなりました。こうでなくっちゃいけません。

水交園について奥さんと1年ぶりのご挨拶。
昨年泊まった簡易宿泊施設のハルニレは山仕事のひとで満員なので、水交園の大広間を貸してもらうことになりました。
シャワーも布団もありませんが40畳の大広間を貸切です。
入り口ではカモシカがお出迎え。




これから源流をめざすのはちょっと無理なので、白川の上流をちょっと見に行くことにします。



下界の川の濁りがうそのようなクリアな流れ、別世界です。

川へ降りてすぐに1匹。



白斑のない純血と思われるヤマトイワナ。大きくはありませんが白っぽく透き通るような肌の美しいイワナです。

さすがに増水気味で遡行しづらくここはすぐにあがって下流に移動。キャンプ場のわきから入渓してみました。



広がる夏空、朝までの雨はなんだったのか?



小さいけれど宝石のように美しいアマゴが釣れました。

水交園にもどり、ビールで休憩。



4時過ぎ、橋の上から見ていると右岸の深場でけっこうなサイズのライズが見えました。
尺はかるく超えそうな魚です。生簀から逃げたニジマスかな。
もう一度ウエーダーをはいて川へ降りてみます。



穏やかに見えるけれど腰下までの流れは重く押しが強い。うっかりこけたらどこまでも流されそうです。

ライズのあったところは反応なく、少し上で一度出たけれどのらない、20cmくらいか。
フライをテレストリアルからモンカゲに変えてさらに上を、出た!

そんなに大きそうには見えなかったが、引きは強くあっという間に下流に向けて走る。
スレかな、この流れでスレだとやっかいだな。

7ft3番のバンブーロッドがバットから曲がって6Xのティペットがもつだろうか。
寄ってきた魚影はこっちを向いている。スレじゃない、でかい。

やっとネットインしたのは銀ピカのアマゴだった。



メジャーを当てると惜しい、29cmの泣き尺でした。


3日目、6時過ぎ源流に向けて出発。

気温12℃、ゆっくりと林道をのぼります。これまで2回、この道を汗だくで登ったけれど、今回はそんなに汗もかかずいいペースです。



荒涼とした単調な道ですが時折開ける眺望はすばらしい。

90分ほどで川に到着。



この水の色、やっぱり別世界です

そして、たくさんのイワナに遊んでもらうことができました。



背中に少し白点が、混血種でしょうか。



これは白点がほとんど認められません。

お腹を見ると、



クモと小さなブヨでしょうか?



この子はどうしても横になってくれませんでした(笑)。
とぼけた表情がなんともいえませんね。



なかなかサイズの出なかった今回では一番の24cm。


退渓点の橋が見えてきて、今回の釣行もいよいよラスト、最後の1匹を釣ったところでふと上流を見ると。



なんとカモシカくんが、お別れにきてくれました。何度もこちらを振り返って別れを惜しんでいるようです(そう思っただけ)。

大雨から別世界へ、今回も楽しい釣行でした。













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